テレビで「デカ盛り」の飲食店特集をよく目にします。原価率が高いはずなのになぜ経営できているのでしょうか?
テレビや雑誌・インターネットなどで「デカ盛りメニュー」の特集をしているのを見かけることがありますが、飲食店がどのように利益を出しているのか不思議に思う人もいるでしょう。 そもそも飲食店のもうけに大きく関係してくる「原価率」とはどのようなもので、どうすれば利益につながるのかを確認しておいた方がいいかもしれません。 本記事では、飲食店が提供する「デカ盛りメニュー」について解説するとともに、原価率が高いはずの「デカ盛りメニュー」でどのようにして利益を出せるのか、その仕組みについてご紹介します。
飲食店が提供する「デカ盛り」とはどのようなメニューなのか?
一般的に「デカ盛りメニュー」とは、通常よりも極端に多い量の料理を器からはみ出るくらいに盛り付けたメニューのことをいいます。「デカ盛り」以外にも「メガ盛り」「爆盛り」「激盛り」などの言葉が使われていることもあるようです。 デカ盛りメニューを提供する飲食店の狙いは、やはり「インパクト性」でしょう。いわゆる「インスタ映え」しそうなビジュアルはSNSでも話題になりやすく、集客効果が高いことで知られています。内容によってはマスメディアに取り上げられることもあり得るため、集客率が一気にアップすることも期待できるといわれています。 ただし、デカ盛りメニューは食材費が高くつくなど、飲食店にとってデメリットもあるようです。食材費の質を下げると料理の味が落ちて評判に影響するおそれがあるため、安く仕入れられる食材で作れるメニューのみをデカ盛りにするなど、戦略を考える必要があります。
飲食店における「原価率」とは?
飲食店で利益を出すためには、原価をおさえることが重要なポイントになります。原価とは「材料費」のことで、販売価格に対する原価の割合を「原価率」とよびます。 原価率は「売上原価÷売上高×100」で計算できるため、例えば、1200円で提供している料理の原価が500円の場合、原価率は約41.7%です。 金融庁の「業種別支援の着眼点」によると、飲食店では原価率の目安を30%弱~30%強としていますが、お店の業態やメニューによっては変わってくる場合もあります。