市民からは憤り・失望の声 尹大統領弾劾案の廃案受け=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国国会で7日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾訴追案の採決に入ったが、与党「国民の力」の議員ほぼ全員が議場を退席したため定足数に届かず廃案になったことに対し、市民や労働団体などからは非難の声が殺到した。全国各地では尹大統領の弾劾を求める集会が開かれ、参加者は電光掲示板や携帯電話などで国会本会議の様子を生中継で見守った。 1980年に南西部・光州で民主化を求める大規模なデモが起こり、軍の発砲で多くの犠牲者が出た「5・18民主化運動(光州事件)」の関連団体は「内乱首魁(しゅかい)の忠犬により韓国の民主主義と正義が再び踏みにじられた」と憤りをあらわにした。また、「憲法と民主主義を守らなければならない国民の力が自らの役割を放棄した惨憺(さんたん)たる結果」とし、「深い失望と怒りを禁じ得ない」と非難した。 南東部・大邱と慶尚北道の85の市民団体でつくる「尹錫悦退陣大邱時局会議」は「尹大統領の弾劾反対を選んだ国民の力は内乱同調犯となった」とし、同党の解体を求めた。 ソウル郊外の仁川の市民団体でつくる「尹錫悦政権退陣仁川運動本部」も「民意に背を向け、大統領の私益保護と内乱の共犯者となった国民の力は必ず解体されなければならない」とし、「大統領が弾劾されるまで、より多くの市民と共にする」と強調した。 一方、保守団体からは喜びの声が出た。ソウル都心の光化門広場付近で集会を開いた保守団体は「親北性向の李在明(イ・ジェミョン)が党首を務める共に民主党は絶対信頼できない」とし、「彼らに政権を渡さないよう最後まで抵抗する」と声を上げた。
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