「日本は称賛に値する」あと1点で敗戦からの奇跡の逆転劇 伊紙は日本代表を称賛「奈落の底まであと一歩だった」【パリ五輪】
文字通りの名勝負だった。 現地時間8月5日、パリ五輪のバレー男子の準々決勝が行なわれ、日本代表はイタリア代表と対戦。第1、第2セットを先取して王手をかけたものの、残りの3セットを奪われ、セットカウント2-3(25-20、25-23、25-27、24-26、15-17)と逆転負けを喫した。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック 先に2セットを奪って迎えた第3セットも日本は圧倒的優位に立っていた。一進一退の攻防を繰り広げながらも、24-21と、あと1点を取れば48年ぶりの五輪4強が決まっていた。しかし、あと一歩が遠かった。ここから驚異的な粘りを見せたイタリアに4連続ポイントを許し、最終的に25-27でこのセットを落としたのだ。 これで流れは変わった。日本も食い下がりはしたが、イタリアの強固なブロックに苦戦。要所でサーブミスも目立つようになり、なかなか主導権を握れず。気づけば、フルセットにまでもつれ込んだ死闘に敗れた。 このドラマチックな逆転劇に歓喜するのは、イタリア・メディアだ。日刊紙『La Gazzetta dello Sport』は「奈落の底まであと一歩だったアッズーリ(イタリア代表の愛称)が、4度のマッチポイントを奪われながら、日本を3-2で撃破」と銘打った記事を掲載。まさに死地から抜け出した一戦をエモーショナルに振り返っている。 「イタリアは地の底にまで沈み、そのまま崩壊する危機に瀕しながら、あと一歩のところで不可能を可能にし、バレーボール史に残る逆転劇を演じた。4度もあと1ポイントで負けるという崖っぷちに立たされながら、メダルの夢にしがみつき、信じられないくらいに感情を揺さぶられる試合に勝利したのだ」 もっとも、同紙は激闘を演じた日本のパフォーマンスを称賛する。「この勝利はサハラ砂漠に氷柱が現れた時のように喜ばなければならない」としながらも、「反省もするべきだろう。人生最高の試合をした日本に幾度とも追い込まれたのだ。今日の彼らは称賛に値する」と強調した。 力強く4強に進んだイタリアは、奇跡的な日本撃破に沸いている。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]