年末高は高確率?アノマリーとマクロ統計を精査してみた
クリスマスからお正月と街中のムードが高まるこの時期。株価も上昇基調をたどっていくことができるか(写真:ブルームバーグ)
先週(12月12~16日)の日経平均株価は週末16日の急落(前日比524円安)が効いて、週間ではマイナス373円と反落。1週間の下げ幅としては決して大きなものではないが、終値が11月10日以来、約1カ月ぶりの安値水準まで沈んでしまった。 この1カ月、2万8000円をめぐる攻防を続け、11月24日には取引時間中の高値で2万8500円台に突っかける場面もあったが、結局は下値のフシといっていい2万7500円に近い水準まで戻ってしまった。CPI(消費者物価指数)、FOMC(連邦公開市場委員会)と、アメリカの重要イベント消化に伴うアメリカ株の乱高下に付き合う形となった。 今週(12月19~23日)も同様に「アメリカ株を横目で眺めて神経質な展開が避けられそうにない」と大方の市場関係者はみているようだが、はたしてそうか。 ダウ平均株価はFOMC後の12月15~16日の2日間で合計1045ドル下落(14日からの3日間なら1188ドル下落)した。同平均株価は9月末安値から11月末高値まで5864ドル上昇しているので、その3分の1押し(33%下落)は3万2653ドルということになる。16日の取引時間中の安値は3万2654ドルだった。経験則的な下値メドとなる3分の1押し水準にほぼ届いたことになる。いったんは、その値頃感が株価下落に歯止めをかけるかもしれない。
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岩本 秀雄