日経平均は3日ぶり反発、対中規制めぐる報道で半導体関連が上昇
[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比214円09銭高の3万8349円06銭と3営業日ぶりに反発して取引を終えた。米株安を嫌気して軟調に始まったが、その後、一部報道をきっかけに半導体関連株が買い直され、日経平均を押し上げた。米政権による対中半導体規制を巡り、悲観的な見方が後退した。 日経平均は朝方のマイナス圏からプラス圏へ切り返す展開となった。199円安で寄り付いた後、330円安まで下げ幅を拡大。その後は心理的節目の3万8000円を回復し、後場中盤には343円高の3万8478円32銭で高値をつけた。 買い一巡後はもみ合いが継続した。日経平均は前日までの2営業日で645円下落したため、自律反発を期待した買いが入りやすかった一方で、28日の米感謝祭の休場を前に利益確定や持ち高調整の売りに上値を抑えられやすかった。 取引時間中、ブルームバーグがバイデン米政権による対中半導体規制の追加措置が早ければ来週にも発表される可能性があるが、以前想定されていたより厳しい措置には至らないと報じ、半導体関連株を中心に買い戻される展開となった。 KOKUSAI ELECTRICが12%超高、東京エレクトロン、SCREENホールディングスが6%超高、ソシオネクストが4%超高。一方、アドバンテストは3%超安となった。 ただ、半導体関連株について市場では「業績悪化に加え、一部で実用性を巡り懐疑的な見方がある。トランプ関税への警戒感も根強い」(松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト)といい、当面は上値が重いとの見方が優勢だった。 このほか、トヨタ自動車、TDK、KDDIがしっかり、ファナック、NTTデータグループはさえなかった。 東証株価指数(TOPIX)は0.82%高の2687.28ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.82%高の1382.96ポイント。プライム市場の売買代金は4兆1774億3600万円だった。東証33業種では、全業種が値上がり。その他製品、水産・農林、食料品、鉱業、その他金融などが値上がり率上位となった。 新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.06%高の634.38ポイントと、反発した。東証グロース市場に新規上場したククレブ・アドバイザーズは公開価格を31.57%上回る1250円で初値を付けたが、大引けにかけて失速し、1068円で引けた。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1179銘柄(71%)、値下がりは405銘柄(24%)、変わらずは56銘柄(3%)だった。 終値 前日比 寄り付き 安値/高値 日経平均 38349.06 +214.09 37935.94 37,801.62─38,478.32 TOPIX 2687.28 +21.94 2657.31 2,652.00─2,691.98 プライム市場指数 1382.96 +11.31 1368.05 1,364.78─1,385.29 スタンダード市場指数 1231.58 +7.49 1223.54 1,222.95─1,231.60 グロース市場指数 813.87 +0.34 813.05 811.66─818.81 グロース250指数 634.38 +0.41 633.62 632.19─638.46 東証出来高(万株) 168994 東証売買代金(億円) 41774.36