老後のひとり暮らしに向く人は「部屋」を見ればわかる?遺品・生前整理会社代表「<ゴミ屋敷>と<モノ屋敷>は別のモノ」
厚生労働省が実施した「令和4年 国民生活基礎調査」によると、65歳以上の高齢者がいる世帯のうち51.6%が単独世帯となっているそう。そのようななか、生前整理や遺品整理で多くの高齢者のひとり暮らしをサポートしてきた、株式会社GoodService代表の山村秀炯さんは「老後のひとり暮らしには、若い頃や家族と暮らすときとは違った<壁>がある」と話します。そこで今回は、山村さんの著書『老後ひとり暮らしの壁 身近に頼る人がいない人のための解決策』から、一部引用、再編集してお届けします。 【書影】生前・遺品整理のプロが、自由なおひとりさま生活を送るための知恵を解説。山村秀炯『老後ひとり暮らしの壁 身近に頼る人がいない人のための解決策』 * * * * * * * ◆壁を越えられない人は部屋を見ればわかる 老後ひとり暮らしの壁を越える2つのコツは、「自己決定すること」と「孤立しないこと」です。 これらを自然にできる人と苦手な人がいますが、両者の違いは実は部屋の様子からわかることがあります。 私は仕事がら、とにかく他人様の家や部屋を見る機会が多くあります。これまで見たお住まいは数千件にのぼるでしょうか。 これだけ家を見ていると、つい目がいってしまうチェックポイントがあります。 あくまでも私が思うチェックポイントですが、あなたやご家族、ご友人にひとり暮らしの方がいたら、当てはまるかどうか参考にしてみてください。
◆玄関や靴が整理されていない まず目に入るのは玄関です。特に靴、履物の状態は、つい気になってしまいます。 ボロボロでかかとが潰れたスニーカーが無造作に玄関に転がっていると、あまり積極的に外出したり、人と会ったりすることがない人なのかなと思います。 たくさん履いて外に出ているからボロボロなのではないか? と思うかもしれません。 でも私が見てきた人たちは、サンダルのようにつっかけて近くのコンビニやスーパーに行く程度のケースがほとんど。 あまり出歩かないからこそ、同じ靴を履き続けて、履き心地なども気にならないのだと思います。 あらためて人と会う機会も少ないので、見た目も気にしていないのかもしれません。 オシャレは足元から、などといいますが、靴がボロボロでも洋服はそれなりに洗濯されていたりしますから、たしかに足元にこそ、その人の性格やこだわりが出やすい気がします。 また、靴がこのような状態の人は、たいてい部屋も散らかっています。 単にだらしないだけじゃないかといわれたらそうかもしれませんが、意外と玄関や靴にはその人の生活感がにじみ出るのです。