滋賀レイクス前田健滋朗ヘッドコーチの新たな挑戦(前編)「滋賀はこういうチームだというインパクトを残すことが重要」
「それぞれの選手がチームをより良くするための発言や行動をしていって欲しい」
――ロスターの編成やリクルートについては、どの程度関わりましたか? 我々のマネジメントチームは原さん、中山さん、GMの眞庭(城聖)さん、私の4人体制です。それぞれの視点からチームがより良くなるために編成しましたが、私なりの意見を常に共有させてもらっています。それぞれの「こうやったらチームがより良くなるだろう」というアイディアを集約しながら進めている状況です。 ――どのような部分を重要視しましたか? クラブとしての考え方や方向性があるので、私の声だけが強く反映された訳ではないですが、これから滋賀が積み上げていく中で、特に今シーズンB1で何を残せるか、滋賀はこういうチームだというインパクトを残すことが重要だと思っています。成績面でも内容面でもそうですが、それがブースターやスポンサーに感じてもらえるようなところを非常に考えていました。その部分で既存の選手ももちろんそうですし、どの組み合わせがチーム力が最大化されるかを常に考えて、こういった選手がいいのではないかという話はさせてもらいました。 ――日本人選手は若手が多いという印象です。シーズンを通じた成長が期待できるチームですね。 もちろん若手選手の伸び代というところもあるのですが、若手でもベテランでもしっかりと成長マインドを持っている選手やチームは、シーズンを通して成長していけるなと思っています。若いからこそ特別という思いはないですが、シーズン中も常に毎日良くなり続けたいと思っています。ただ、若い選手はどうしてもミスを恐れてしまいます。積極的に自分の持っているものをどんどん出していって欲しいです。ミスを恐れるのではなくて、手に入れたいものを手に入れるために思い切ってやって欲しいです。 ――選手にはどのようなリーダーシップを望みますか? リーダーシップについてはそれぞれの形があると思いますし、これが正解というのもないと思っています。ただ、周りに良い影響を与えられる選手やスタッフというのは素晴らしい人材です。いかに良い影響を与えられるか、周りをより良くできるかという行動が最終的にリーダーシップに繋がると思っています。ですので、それぞれの選手がチームをより良くするための発言や行動をしていって欲しいです。それがリーダーシップだと私は思っています。 ――練習で「自身やチームの可能性を信じる」という言葉を使っていました。メンタルについても言葉をかけることを重要視していますか? 私自身、ここ2年ヘッドコーチをやらせていただいてマインドや可能性への発言というのはかなり少なかったです。ただ、滋賀に来たということもそうですし、この2年間で私が学んだこととしては選手自身に可能性を信じてもらうことや、チームの可能性を感じてもらうことが、リーダーとしてやるべきことだと感じました。少しずつ私のコーチとしてのやり方が変わってきたというところも大きいと思います。
バスケット・カウント編集部