【DDT】2年ぶりKO-D無差別級王座挑戦の遠藤哲哉「青木真也を倒し、王者として再び中嶋勝彦の前に立つ」(後編)
――試合直前ですが、遠藤選手がすごく穏やかに感じます。 遠藤:挑戦表明したのが8月25日。翌日から1週間は、青木選手とのタイトル戦、そしてその先のことを「あーでもない、こーでもない」と考えていました。 でもそんなことを考えたところで、それが本当に起こるかどうかわかんないじゃないですか。「起こるかどうかわかんないことを考えても無駄だな」という考えに行き着きましたね。そういう考えになったのは9月3日ですけど(笑)。 正直、青木さんが上野を倒すと思っていなかった。上野とのタイトル戦を観察し、青木さんがプロレスの技術を身につけ、試合するたびにプロレスに適応しています。 ――上野選手との試合では、青木選手が場外の上野選手にトペ・スイシーダーを決めました。 遠藤:あれは驚きましたね。ただプロレスに適応したからこそ付け入る隙が生まれるのではないかと。そこを9月8日はじっくり探ります。 ――その青木選手に声優の稲田徹さんが「アントニオ猪木を感じる」と。 遠藤:昭和の殺伐とした雰囲気、独特の“殺気”を令和のリングに持ち込めるのが青木真也さんだと思う。DDTにはいない選手なので、気を付けてタイトル戦に挑みたいと思います ――最後に9月8日名古屋で約2年ぶりにKO-D無差別級タイトルに挑む意気込みをお願いします。 遠藤:この2年間は僕の中ですごく長い期間でした。ファンの方から「遠藤にKO-D無差別級のベルトを巻いて欲しい」という声を沢山いただきました。本当に2年間お待たせしました、という気持ちでいっぱいです。 僕が失った2年間を取り戻すためにやるべきことは「中嶋勝彦選手と向き合う事」です。そこに向けて、今は青木真也選手からKO-D無差別級ベルトを獲ること。 「遠藤を応援してよかった」「今まで信じてきて良かった」ってファンの方に思ってもらえるように、この2年間で積み上げてきたものを9.8名古屋のリングで、青木さん相手にぶつけます。そしてもう一度、KO-D無差別級ベルトを巻く姿を必ずお見せします! (おわり) 【プロフィール】 遠藤哲哉(えんどう てつや)1991年8月11日生まれ、宮城県白石市出身。 2012年4月1日デビュー。学生時代に習得した新体操仕込みの飛び技を武器に、DDTを代表するハイフライヤーとして活躍。2020年東スポプロレス大賞技能賞を受賞。2016年7月より所属していたユニット「DAMNATION」を解散後、2021年12月秋山準、岡田佑介、高鹿佑也と共にBURNINGを結成。2022年3月20日DDT25周年記念大会のメインイベントでKO-D無差別級王座を戴冠。同年6月のサイバーファイトフェスにて試合中脳震とうを起こしレフェリーストップ負け。予定されていたKING OF DDTへの参加が出来なくなったことからKO-D無差別級王座を返上。主なタイトル歴はKO-D無差別級王座、DDT UNIVERSAL王座、KO-Dタッグ王座。
取材・文/大楽聡詞 編集/黒澤浩美