『おむすび』第7週は橋本環奈がさらにキラキラ? 演出家が称える佐野勇斗との恋愛パート
NHK連続テレビ小説『おむすび』が現在放送中。平成元年生まれの主人公・米田結(橋本環奈)が、どんなときでも自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に、栄養士として人の心と未来を結んでいく“平成青春グラフィティ”。 【写真】橋本環奈と同様にキラキラが溢れていた佐野勇斗 第7週のタイトルは「おむすび、恋をする」。これまで、書道部の風見先輩(松本怜生)にトキめくも、“実は彼女がいた”というまさかの展開であえなく撃沈。幼なじみの陽太(菅生新樹)は結に気があるのは明らかだが、その想いが結に響く気配はまるでない。 そんな中、結が恋をしたのは福岡西高校に野球留学中の四ツ木翔也(佐野勇斗)。体調を崩した際に助けてくれたお礼として、結がスタミナのつくお弁当作りを始めたことをきっかけに、2人の距離が一気に縮まっていく。 第7週の演出を担当した野田雄介は「第4週から始まった震災編が終わり、大きな壁を外すことができた結が次のステップに進む第7週は、糸島編の総決算」とし、「これまで夢や将来を諦めていた結が、翔也との恋愛を進めていく中で大きなヒントを得て、栄養士という夢への一歩を踏み出す。全体的なタッチとしてはとても明るく、作家の根本(ノンジ)さんが非常に得意なクスクスッと笑えるシーンもちりばめられているのではないでしょうか」と語る。 見どころとなったのは、やはり結と翔也の恋模様。最初こそ「ヤバいヤバい」と自身の恋心を受け入れることに戸惑う結だったが、ハギャレンメンバーの後押しもあり、<ギャルの掟:自分の好きを貫く>ことにする。 高校生同士の恋愛を描くにあたり、野田は「台本の世界観もすごくはっきりしていましたし、2人にはそれぞれ“方言”という個性がある。さらには、告白しちゃっていることに気づかない“翔也のキャラクター”。そういったところを、演出的にもこねくり回さず素直に見せたい、と。プラスアルファ、ロケーションですよね。糸島の風景にも助けてもらいながら、とにかく素直に、ストレートに撮影しました」と明かす。 第32回では、「うち四ツ木くんのことが……」と告白寸前の結に、翔也は「ごめんなさい、交際できません」と頭を下げる。同シーンについて、野田は「橋本さんと佐野くん、それぞれに『2人とも恋愛に慣れてないからね』と一言だけ伝えました」と振り返る。 「結はああいった人生を歩んできたので、自分のことを人にさらけ出して生きてきた子ではなくて。要するに中学生、高校生で何回も恋愛したり、人を好きになって告白したり、という経験をしていないんです。翔也も野球一筋で生きてきた男なので、当然、恋愛経験はありません。その2人が告白し合うということで、未経験ゆえの“初々しさ”を全面に出してほしいとお願いしました」 さらに野田は「2人ともノッてやってくれるので、楽しかったですよ」と、結と翔也の恋が成就するまでの撮影を回顧。「『好きだよ、バカ』『よっしゃー、じゃあ俺たち両思いだべ』という海沿いでのやり取りは、今にも雨が降りそうな天候の中、本当に短い時間で撮りました。2人とも見せ方をよく理解された上で、ああやって高校生らしい感情の出し方を意識してくれて。思い切り表現してくれたので、すごくほほえましく、楽しく見られるシーンになったと思っています」と手応えを語った。 “恋をすると綺麗になる”とはよく言うが、自分の気持ちに正直に生き始めた結は、今までよりも輝いて見える。野田は「僕としては第7週が特別ということはなく、いつもかわいく撮ろうと思っています(笑)。ですが、“気持ちが解放された”という部分を橋本さんが表現してくれたところは大きいと思います。そういった感情をしっかりと根っこに作ってくれる方なので、その解放感が表情にも表れて、キラキラしているように見えるのかもしれません」と話した。 胸が締め付けられるような震災編とは打って変わって、思わず笑みがこぼれてしまうほどほっこりする恋愛パート。夢に向かって突っ走る翔也と、それに感化されて新たなスタートを切った結にはどんな未来が待っているのか。ますます楽しみになってきた。
nakamura omame