原子力規制委が定例会見 テロ対策期限の延長認めず(全文4)事業者は承知していた
代替案を示せば不適合状態でも運転は可能なのか
朝日新聞:それと不適合っていう状態、これは今回の件じゃないんですけれども、例えば火災検知ですとか、バックフィットで最初に設定した期限に間に合わずに不適合となった場合でも、代替案を示せば不適合状態でも運転は可能ということなんですか。 更田:これはケース・バイ・ケースだと思います。それは対処の大きさといいますか、重さ。安全に与えるインパクトの問題ではあるけども、例えば代替策の内容にもよりますけど、あまり正しい例えではないかもしれないけど、あるセンサーを付ける予定だったのが、それが付かない。その代わりそこに24時間人が立っていますって言われたときに、そのほうが危険だっていうのはあまり考えにくいですよね。だから十分な代替策であれば、それは計画の期限が来たときにもその代替策をもって運転を許容するというのは、可能性の議論としてはあり得ると思います。 朝日新聞:最後、【60施設 01:01:36】の審査、電力会社は長いと言っていますが、4年間、実質、設置許可と認可ですかね、川内の場合ですか、掛かっている、この特重の審査の長さっていうのは、当初の想定とは。 更田:それほど、特段、特定重大事故等対処施設の変更許可に関わる審査が予想以上に長かったというふうには思っていないです。ちょっと予想外があったとすると、公認の認可を受けたらすぐに申請されてくると思ったんですよね。というのは公認の認可の時点で時計の針は動きだしますので、時間から考えれば本体施設の工認を受けたらすぐに特重施設の申請があると思ってたんですけど、なかなか申請されない施設があって、これは正直予想外でした。 朝日新聞:分かりました。ありがとうございます。 司会:それではドイさん。
今後のスケジュールの工夫はありうるのか
記者2:【**** 01:02:34】のドイです。すいません。今、カワダさんから、3つお聞きしようと思ってたんですけど、2つ聞かれたので1つだけお聞きします。特重施設は今、期限からの超過が見込まれるプラントの中にはまだ審査中というものが数多くあるというふうに思うんですけれども、CNO会議でも事業者の現状が出されたということで、規制委側で審査の体制に少し手を入れるとか、少し審査のスピード感を意識したような、今後のスケジュール等の工夫っていうのはありうるんでしょうか。 更田:審査中とおっしゃっているのは特定重大事故等対処施設の審査中というものなんですね。今でも実は、これはだから悩みでもあるんだけど、今でもなかなか外から見えにくい。要は審査チームのかなりの部分を特定重大事故等対処施設に割いている。 ですので、平たく言ってリソースの問題よりもむしろ事業者のレスポンスで、これはあんまり審査の中身でどこのどういうやりとりっていうのが明らかにできないのはつらいところではあるんですけれども、あまり今、当方側の、原子力規制委員会、規制庁側の体制に関して、急に強化をしなければならないような余地があるというふうには思っていません。 できるだけ効率的、効果的な審査を進めたいとは思っていますけども、これも繰り返し申し上げていることだけれども、やはりきちんとした共通理解を委員会と事業者側との間で形成することが重要であって、今回の措置を受けて特定重大事故等対処施設の審査があまりに駆け足になってしまうというようなことがあったら本末転倒なので、そんなことはあってはならないというふうに思います。 司会:それでは宮嶋さん。