若手女性パティシエの働き方に新風到来!オンライン販売専門店『Macaroi(マカロワ)』のシェフパティシエはどうやって成功したのか
世の中が物凄いスピードで変化していく現代。数年前までは珍しかったのに、いまでは当たり前になったモノやサービスの数は計り知れません。もちろん、スイーツ界も目まぐるしい変革が起きています。SNSを基盤にした商品販売もそのひとつ。 今回取材したのは、店舗のない菓子屋『Macaroi(マカロワ)』を営む小野寺功恵(おのでら・かつえ)さん。名店『Toshi Yoroizuka』と人気オンラインチーズケーキブランド『Mr. CHEESECAKE』で経験を積み、若干26歳で自身のブランド『マカロワ』をオープン。大手百貨店の催事への出店やシェアキッチンの運営など精力的に活動。昨年・今年の「ウフ。」によるスイーツフェスにも連続で参加してくれました。 いま、新進気鋭の若き女性パティシエとして注目を浴びる小野寺さん。本記事では、小野寺さんが抱くお菓子への情熱と考え方について取材しました。
『マカロワ』にはどこで出会える?店舗を持たないブランドの3つの柱
近年、オンラインショップのみで販売する菓子ブランドが増加。しかしお客さんはブランドの実態を感じづらく、作り手との距離を感じることも。 そんな中『マカロワ』が注目を浴びる理由は、3つの柱にあります。 1つ目は主軸となるオンライン販売 2つ目はシェアキッチンの運営 3つ目は企画イベントによる直接販売 こうしてオンラインとリアル両方に強みを持ったハイブリットな菓子ブランドに。このことについて小野寺さんに聞くと、意図して行ったわけでは無いそう。 小野寺さん「食べる人が作り手をより身近に感じ、安心してお菓子を楽しんで欲しい。そして私自身も、新しいことに挑戦し成長することで楽しさを共有したいと考えています。 好奇心をもって色々なことをやっていたら今の『Macaroi』になりました」
マカロン専門店『マカロワ』の誕生
『マカロワ』を立ち上げたのは2021年。オープン当時は『Mr. CHEESECAKE』代表・田村浩二シェフの元で働きつつ、自身のブランドを運営。マカロン専門店として、1つ1つ小野寺さんが丁寧に作り、お客さんの元へ届けてきました。 フランスでマカロンは定番ですが、日本では好き嫌いが分かれやすいスイーツ。それなのになぜ、マカロンを選んだのでしょうか。 小野寺さん「マカロンの材料は砂糖、アーモンドパウダー、卵白と、とってもシンプルなため、その分作り手の裁量が試される奥深いお菓子です。 私自身、こってりと甘いマカロンは苦手でした。だからこそ、自分が本当に美味しく感じるものを作りたいと思ったんです。 『マカロワ』のマカロンはアーモンドの香ばしさを引き出すため、通常よりも高温で焼いています。マカロンコックは水分量が少なくサクっと軽いクッキーのような食感に。お客さんから“クリームが多くて嬉しい”という言葉を頂きますが、実は全体を考えた時、ベストなバランスなんです。食べた時にパサパサとした印象で終わらないよう、ガナッシュで水分量を補っています」