「洗顔」ってオムレツ!? 基本だけど気を抜くと失敗してしまいます
メンズ美容の研究家・藤村 岳さん(51歳)が、同世代に向けて、オススメを紹介する連載です。「洗顔って、西洋料理でいうところのオムレツ。基本中の基本だけれども、熟練のシェフでも気を抜くと失敗してしまう」と語る岳さんの真意とは? 藤村 岳のオヤジ美容道
汚れを落とさずに高価な美容液を塗っても効果は期待できません
オヤジの皆さま、こんにちは。男性美容研究家の藤村 岳です。先日、高価な美容液を使っているというオヤジさんに会いまして、いろいろと聞いていたら「洗顔は水で濡らすだけなんだけどね」と話していて、驚愕しました。だって、きちんと汚れを落とさなければ、どんなに素晴らしい成分のものを肌に重ねても、効果が期待できないんですから。 バリア機能の一環として分泌された皮脂は、肌を守ったあとに酸化します。そのベタつく皮脂にホコリや大気汚染物質などがくっつくと、炎症を起こすことも。だからこそ、正しく丁寧に「洗う」という行為が必要なんです。
● 藤村 岳(ふじむら・がく)
男性美容研究家・エッセイスト。1973年生まれ。雑誌・書籍の編集者として、生活情報に携わる中、男性が読む美容記事を、美容ライターという毎日ヒゲを剃らない女性が書くことに違和感を覚え、独立。テレビやラジオ番組のほか、講演・イベントにも出演。著書に『一流の男はなぜ爪を手入れするのか?』『男の身だしなみ100の基本』。
では、「洗う」基本は? と申しますと、まずはぬるま湯だけでゆっくり予洗いをして毛穴を開かせ、その後、洗顔料を使います。ここで泡立てるタイプの洗顔料なら、しっかり泡立てること。よく水と洗顔料を軽く混ぜ合わせただけの人がいますが、それ、大間違い。泡とは空気をはらんだもの。卵白でメレンゲを立てるようにしっかりと空気を取り入れ、手のひらをひっくり返しても落ちないようなモコモコの弾力泡を作りましょう。 また、手のひらの「面」で顔をこするのではなく、指の腹の「点」で、円を描くように滑らせることも重要。いくら平たい顔の我々としても、顔面には小鼻の脇や頬骨など凹凸があります。凹部分に泡を行き渡らせるためにも、指の腹の「点」で洗う必要があるんですね。そして、泡は摩擦を避けるクッションにもなって、肌を守ってもくれます。摩擦に弱い皮膚をこすり続けると、それだけでシワやたるみの原因となり、色素沈着してくすみにも繋がりますゆえ。