たった1年で販売終了? 米国の希少車 42選 後編 「大人の事情」で打ち切られたクルマたち
フォルクスワーゲン・パサートGT(2018年)
フォルクスワーゲンは2018年のデトロイトモーターショーでパサートGTと呼ばれるモデルを発表した。平凡なパサートのラインナップにスパイスを加えようとしたのだ。「GT」という呼称は、VR6エンジンの存在、ボディキット、グリルの赤いアクセントなどGTIに似たスタイリングを示すものだった。販売は2018年モデルイヤーに開始された。 2019年モデルイヤーでは、パサートの世代交代を目前に控え、ラインナップを簡素化することになった。3つのバリエーションが廃止され、その1つがGTだった。GTの廃止はまた、パサートの6気筒エンジンの終焉を意味する。パサートGTの中古車は現在、2万3000ドルから入手できる。
マクラーレン・エルバ(2021年)
エルバは英国のスポーツカーメーカー、マクラーレンが限定生産したスーパーカーだ。F1、P1、セナ、スピードテールに続く、同社の「アルティメット・シリーズ」の第5弾である。もともとはフロントガラスさえ付いていないが、購入時に追加することができた。米国の多くの州ではフロントガラスのないクルマは販売できないので、その点は都合が良かった。 4.0L V8で最高出力815psを発生するが、これはセナやスピードテールと基本的に同じユニットである。米国では2021年の1年間だけ、170万ドルという価格で販売された。
AUTOCAR UK(執筆) 林汰久也(翻訳)