MF住川宗正が2発!近大新宮、近江を下し近畿大会4強入り
2月18日(日)、第76回近畿高等学校サッカー選手権大会の準々決勝が上富田スポーツセンターで行われ、第2試合では、近大新宮(和歌山県3位)と近江(滋賀県1位)が対戦した。 【フォトギャラリー】近大新宮vs近江 【フォトギャラリー】近大新宮vs近江 先にスコアを動かしたのは、近大新宮。7分、MF西世愛からのパスを受けたMF住川宗正が先制ゴールを奪う。近大新宮はその後も相手陣内でゲームを進め、22分にはDF和田尽のFKをFW弓場蒼太が収めてエリア内に持ち込み、右足を振り抜いてネットに突き刺した。さらに28分には、高い位置でのプレッシングからこぼれたボールを住川がゴールに叩き込み、リードを3点に広げて試合を折り返した。 後半に入ってからは、パスもうまくつながるようになった近江が相手陣内へと攻め入るものの、近大新宮の体を張った守備の前に、シュートまで持ち込むことができない。66分にDF成田龍雅からDF神崎祐誠へつなぎ、MF松山大納のシュートで1点を返したが、スコアボードをさらに動かすことはできずにタイムアップ。近大新宮が3-1で勝利した。 「自分たちが持つものをどれだけ出せるか、ということに重きを置いて、臨んだ試合だった」と話した近江の前田高孝監督。大会前日には大学生との練習試合も行っており、この日が3連戦目ではあったが、「この3日間は覚悟を決めてやりましょう、と話していた」とし、疲労は言い訳にせず「これが自分たちの現在地」であると結果をシビアに受け止めている。「今の自分たちの力で何ができなかったかということを受け入れ、プリンスリーグ関西が開幕するまでの1ヶ月で、どのようにしていくことができるか」がこれからの成長への鍵になるとした。 勝利した近大新宮は、12年前、2巡前の和歌山県開催の際に開催地枠である和歌山県3位として出場して以来、今回が二度目の近畿大会。前回出場した際は、滝川第二に0-9で敗れている。この準々決勝の前日に行われた履正社(大阪第2代表)との1回戦において、1-1のドローからPK戦を5-4で制したことが、近畿大会での初勝利だった。 和歌山県内ではベスト4までは入れるものの、全国大会への出場経験はまだないため、近畿の強豪校と公式戦で対戦できること自体が「ありがたい経験」だと語った塩﨑統夫監督。「失うものはないので、昨日の(初勝利の)勢いをもって、やれるところまでやろうと臨んだ」試合だったと振り返った塩﨑監督も、前半中に3ゴールを挙げたことはさすがに「想定外だった」と話し、地元・新宮市から応援に駆けつけてくれた小学生たちの応援を背に戦った選手たちの健闘を讃えた。 2ゴールを挙げた住川は、「自分たちの強みは、前線からの守備でボールを奪い、高い位置からチャンスを作れるところ。次の試合でも、全員で守って、全員で攻め、勝利したい」と意気込んだ。 近大新宮が臨む準決勝は、2月23日(金・祝)に紀三井寺公園球技場で10:30キックオフ。近大新宮のサッカー部が創部して以降、県内大会でまだ一度も勝利したことがない相手である初芝橋本(和歌山県2位)と相まみえる。 (文・写真=前田カオリ)