レグザの旗艦ミニLED「Z970N」。ピーク輝度3100nit超で音もスゴい!?【AV Watchアワード参戦製品⑨】
その年に登場した製品から、読者に本当にオススメしたい優れた製品を決める「AV Watchアワード」。2023年に引き続いて今年も“No.1テレビ”を決めるべく、テレビメーカー7社から11モデルの液晶テレビ・有機ELテレビを集め、比較テストを行なった。本稿では11月1日のNo.1モデル発表に先立ち、テストを実施した全11モデルを順次掲載していく。 【画像】ミニLED液晶テレビ「Z970Nシリーズ」 今回取り上げるテレビは、TVS REGZA(レグザ)が2024年7月から発売しているミニLED液晶テレビ「65Z970N」(49.5万円前後)。製品の概要・仕様の紹介と合わせ、昨年好評だったマスターモニターとの比較動画および各種測定データも合わせて掲載する。 ■ レグザ「65Z970N」製品概要 「Z970Nシリーズ」は、4Kの液晶レグザのフラッグシップモデル。65型のほかに、もうワンサイズ大きい75型を用意する。 広色域量子ドットと高輝度ミニLEDバックライトを搭載した4K液晶パネル(3,840×2,160ピクセル)を採用。前面には、低反射ARコートと広視野角ワイドアングルシートを組み込んだハイグレードな仕様となっており、高コントラスト・広視野角・広色域な映像を実現した。 高輝度な映像を生み出しているのが、ミニLEDの点灯時間と電流を制御する「ミニLED高コントラストテクノロジー」。2024年モデルでは、細分化されたパネルのエリア毎に、点灯時間・電流をダイナミックに制御するアルゴリズムへと変更。 明部エリアではミニLEDの点灯時間と電流を最大化することでリアリティある輝きを再現。近傍に高い輝度の明部が存在する暗部エリアにおいては、ミニLEDの点灯時間と電流を大幅に抑制することでコントラスト感のある引き締まった黒を目指した。 信号処理を司るのは、レグザのフラッグシップモデルにのみ搭載している「レグザエンジンZRα」。前段のSoCと、後段のレグザ専用チップの2段構成とすることで、最上位機種だけの複雑な信号処理を可能にした。 2024年モデルでは、AIがシーンを判別してシーンに応じた映像処理を加える「AIシーン高画質PRO」が新搭載され、「夜景」「花火/星空」「リング競技」「ゴルフ/サッカー」の映像がよりリアルに再現されるような信号処理が追加されている。 ミリ波レーダーによる画質・音質の最適化機能も、2023年モデルから継承。対応するHDR規格は、HDR10、HLG、HDR10+、Dolby Visionのほか、視聴環境にあわせて最適な映像を映すHDR10+ ADAPTIVE、Dolby Vision IQにも対応する。 ゲーム機能では、4K/1080p 144Hz信号(VRR)を新たにサポート。対戦型ゲームで要求される低遅延とスムーズな表示を実現した。ほかにも、4K/1080p 120Hz、2,560×1,440 60Hzのゲーム信号もサポート。ゲームプレイに特化した、ゲーミングメニューも新搭載している。 サウンドシステムは、2023年モデルの11スピーカー「重低音立体音響システムZHD」から、11スピーカー「重低音立体音響システムZIS」へアップデート。総合出力122Wのマルチアンプで独立駆動させると共に、トップスピーカーとサイドスピーカーによる音の拡がりと定位を強化した。さらに、テレビ内蔵のマルチスピーカーシステムとエンジンで立体音響を再現する「レグザイマーシブサウンド 360 PRO」も搭載した。 搭載チューナーは、地上デジタル×9、BS/110度CSデジタル×3、BS/CS 4K放送×2。別売のUSB HDDを用意すれば、地デジ/BS/CSの2番組同時、4K放送の裏番組録画のほか、地デジ6チャンネルを同時録画できるレグザ独自のタイムシフトマシンも楽しめる。 HDMI入力は4系統。ARC/eARC、ALLM機能をサポート。4極ミニプラグのビデオ入力(映像・音声LR)、光デジタル音声出力、ヘッドフォン出力、LANを各1系統用意。USB端子は4系統。スタンドは、左右水平15度動かせる回転式。 消費電力は322Wで、年間消費電力は162kWh/年。スタンドを含む外形寸法/重量は、145.5×29.6×88.1cm(幅×奥行き×高さ)/39kg。 ■ マスターモニターとの比較動画、および各種測定データ パネル性能 輝度値 ※測定モデルは65型 カラースペクトラムとBT.2020カバー率 ※測定モデルは65型 入力遅延と仕様
AV Watch,阿部邦弘