伊勢で「日本版ライドシェア」、実証始まる、市長が体験 三重
【伊勢】三重県の伊勢市で5日、一般ドライバーが有償で乗客を運ぶ「日本版ライドシェア」の実証事業が始まった。期間は来年3月1日までの木、金、土曜の夜間。忘年会や新年会、伊勢神宮への初詣客などでにぎわう年末年始の繁忙期に、夜間のタクシー不足に対する効果を検証する。 実証事業では、安全タクシー三重、三交タクシー、三重近鉄タクシーの3社が運行を担い、一般ドライバー約15人を採用。事前に研修を受けたドライバーが、タクシー会社の管理の下、自家用車やタクシー会社所有の車両を使って運行する。運行時間は、期間中の午後8時―翌午前0時。大みそかは午後10時―翌午前3時、元旦は午後8時―翌午前0時に特別運行する。 利用者はスマートフォンを使い、タクシー配車アプリ「GO」で車を手配すれば、乗車できる。料金は、乗車距離に応じた事前確定制で、通常のタクシー料金に準ずる。キャッシュレス決済のみ。県内での実証事業は、志摩市に続く2例目。 市内の伊勢神宮外宮前の広場で出発式があり、関係者約40人が出席。鈴木健一市長は、配車アプリを使ってライドシェア車両を呼び、デモ運行を体験した。 鈴木市長は「夜間のタクシー不足で不便をかけてきた。市民と観光客の満足度が上がることを期待する。タクシー運転手が不足となる中、地域公共交通の充実につなげたい」と話した。