「盗撮ユニクロ店長」は特殊な人間ではない…裁判所で明らかになった「盗撮犯たち」の飽くなき執念
■好きな女性の家の鍵を盗んだ40代男性は… 2、女性宅に侵入して盗撮カメラを仕掛け こちらの被告人は40代。黒のスーツ姿だが、髪はぼさぼさ。婚姻歴なし。同種前科2犯。1犯は懲役刑の実刑だった。刑務所を出て、コンビニ店員としてまじめに働いた。そこは非常に偉いと私は思う。しかし……。 そのコンビニで、同僚女性(以下A子)を好きになった。休憩室でA子が着替えるのをたまたま見て、性的に興奮。下着を盗もうと決めた。自分が非番の日に、スマホを忘れたとコンビニの休憩室へ。A子のバッグから鍵を盗み、A子のマンションへ。 風呂場の換気扇裏に盗撮カメラを仕掛け、「パンダ柄(がら)のパンツ」を1枚盗んだ。甲4号証、A子の調書によれば、発覚の端緒はこうだった。 「起きてテレビを見ていたら、ブーブーと風呂場から音が……B男(交際男性)が風呂場へ行ってカメラを外し、その後、パンツが1枚なくなっていると……」 ■女性のものと思っていた下着は彼氏のもの その盗撮カメラは、電池が切れかけると親切にも警報音を発するのだった。被告人は、盗んだパンツの臭いをかぎながら自慰行為をしたという。ところがパンツはB男のものと、逮捕されてから知った。どう思ったか裁判官が尋ねた。被告人はきっぱり即答した。 被告人「天罰だと思いました!」 求刑は懲役2年。判決は懲役1年6月。また行くのだ、刑務所へ。 バッグから鍵を盗み、あるいは持ち出して合鍵をつくって戻し、同僚や部下の女性の住居へ侵入する事件はときどきある。鍵を素早くスマホで撮影、写った鍵番号から合鍵をつくり、という事件もあった。被害者は同僚や部下のため、その勤務中の時間帯に楽々侵入できるのだ。 侵入して、盗撮カメラを仕掛ける男もいれば、下着を盗む男もいる。その場で自慰行為をし、下着に射精してタンスへ戻す男も。そんな男たちが世の中にはいることを、女性たちは知っているのだろうか。