『赤い悪魔』が増殖!生態系を壊すアメリカザリガニ駆除現場にカメラが密着 捕獲したザリガニは“特製フレーク”にして魚の餌に!?
近畿大学・農学部が立ち上がる「今のうちに対処しないと」
こうした脅威に立ち上がったのが近畿大学の農学部です。北川忠生教授のゼミでは、絶滅危惧種の調査・研究を行っていて、悪影響を及ぼす外来生物の駆除にもあたっています。 (近畿大学 北川忠生教授)「私たちは生態系にものすごく大きな恩恵やサービスを受けているんですけれども、私たちはそれがあるのが当たり前と思っているんですね。その生態系が(アメリカザリガニによって)崩れているということは、それらの恩恵に授かれなくなる。間接的に人間に大きな影響を及ぼしていくと思います」 今年6月、北川教授らは大和郡山市のため池に向かいました。 駆除の中心メンバーは農学部4年の宮部和樹さんと川畑涼さんです。 (北川忠生教授)「ここを拠点に広がっているのではないかと懸念もあります。トラップをしかけてとろうと思います」 (記者)「アメリカザリガニがいることでそんなに生態系は変わる?」 (宮部和樹さん)「水草から魚までなんでもかんでも食べるので、池の環境ががらりと変わってしまう」 (川畑涼さん)「今のうちに対処しないといけない」
自作のトラップで捕獲…1時間で約150匹!
使うのは自作のトラップ。一度入るとなかなか出られない仕組みです。 (川畑涼さん)「ザリガニは暗いところを好む生態なので、木の枝とかで影になっているので、ここだったら寄ってくるかなと」 そして、しばらく待つと… (川畑涼さん)「いっぱい入ってます。大きいのがだいぶ。20くらいいるんじゃないですかね」 (記者)「これは仕掛けて何分?」 (宮部和樹さん)「1時間です」 次々と、アメリカザリガニがとれていきます。ハサミを見せて威嚇する様子も。わずか1時間で約150匹を捕獲しました。 (北川忠生教授)「おそろしいですよね。私たちが知っている親しみがあるようなそういうものを超えて危険なものとして認識するべきだと思いますね。“赤い悪魔”と呼んだ方がいいんじゃないでしょうか」 迷惑な“赤い悪魔”。実は絶滅危惧種の魚にも危機が及んでいます。