料理が苦手なお隣さんの夕食は毎晩「野菜炒め」らしいです。1ヶ月の食費は全国の平均と比べて低いのでしょうか?
野菜とお肉を入れて簡単に調理できる「野菜炒め」は、料理が苦手な方や時短したいときに大活躍の1品です。サラダなどを作らなくとも野菜の摂取ができるため、野菜炒めと白米で夕食にする場合もあるでしょう。 では、毎日夕食を野菜炒めにした場合、1ヶ月の食費は節約できるのでしょうか。今回は、2人以上世帯の1ヶ月の平均的な食費と比較して多いのか少ないのかについて解説します。 ▼4人家族で食費「月8万円」は高い? 1人当たりの“平均”もあわせて解説
「野菜炒め」1食当たりの金額はどれくらい?
表1の材料を使って野菜炒めを作った場合の1食当たりの金額を試算しました。
※筆者作成 表1より、夫婦2人分の野菜炒めを作った場合、1食当たり約325円です。1ヶ月続けると野菜炒めだけで夕食代は9750円ほどになります。 地域や時期、使う食材などによって金額が違うため、確実に上記の金額になるとは限りませんが、夕食を野菜炒めで固定すれば食費の大きな変動はありません。そのため、生活費や食費のやりくりがしやすくなるでしょう。
2人以上世帯の1ヶ月の平均的な食費と比較
野菜炒め以外にかかる食費は、米代や朝・昼食代などが考えられます。2人世帯で1ヶ月当たり10キログラムの米を消費した場合、総務省統計局「小売物価統計調査(動向編)2024年8月」から、米の金額は約5390円です。 また、株式会社SBI新生銀行の「2024年会社員のお小遣い調査」の結果を参考に、昼食代を1食当たり1人約700円とすると、1ヶ月で約4万2000円になります。ここに夕食の野菜炒めの金額と米代を含むと、1ヶ月当たりの食費は約5万7140円となる計算です。 総務省統計局が公表している「家計調査報告-2024年(令和6年)7月分-」によると、2人以上の世帯における1ヶ月の食費の平均は8万8548円です。朝食代を含めるとプラスにはなりますが、それでも平均を大幅に超える可能性は低いと考えられるでしょう。
「野菜炒め」+「白ごはん」栄養バランスに問題はない?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日の必要摂取カロリーは身体活動レベルが「ふつう」の場合、30~49歳までの男性であれば2700キロカロリー、女性は2050キロカロリーが目安とされています。 そのため1日3食食べる場合、1食当たり男性は900キロカロリー、女性は約680キロカロリーの摂取が必要です。 野菜炒め1人前と白ごはん1杯の場合、夕食で摂取できるカロリーは1人当たり約520キロカロリー程度と考えられるため、特に男性は必要量より大幅に下回ります。そのため、サラダやみそ汁などプラスアルファのメニューがあるとバランスのよい食事になるでしょう。