日本株に救世主が現れた!モノ言う株主が買った銘柄を徹底分析して見えた!アクティビストの次の一手を占う「珠玉の28銘柄」を一挙公開する!
モノ言う株主が狙う銘柄を探せ!
3月を期末とする企業の決算発表が続いているが、その後の株主総会の焦点となるのが、モノ言う株主であるアクティビストの動向だ。 【一挙公開】アクティビストが狙う…!「珠玉の28銘柄」はこちら! 前編「「日本株」のヒントは「オリエンタルランド」にあった…! 個人投資家の命運を握る「モノ言う株主が買った銘柄」を徹底的に分析してみた!」で詳しく説明したが、アクティビストは、自身の保有する株価が効率よく上昇するように株主の利益にかなう様々な提案を行う。なかなか難しいが、この動きに便乗できれば、株価の上昇が期待できるはずだ。 特に、彼らが提案を公表した直後がもっとも株価が強く上昇する傾向にあるため、もしそれを事前にざっくりとでも把握できれば、なおさら大きな恩恵を得られる可能性が高い。 そこで、今回は、直近のアクティビストによる企業への株主提案の事例を踏まえて、どのような銘柄が彼らに選ばれやすいのかについて考えている。 もちろん、アクティビストの運用方針や投資哲学はファンドによって千差万別であり、それを一般化するのは困難だろう。また、彼らは独自の分析に基づいて厳選したごく少数の銘柄に投資資金を注ぎ込むため、それを事前に予想するのは砂の中から金を見つけるようなものである。 しかし、その根底にある共通要素を定量化してみれば、確率は上がるだろう。 まずは、アクティビストがどのような銘柄に投資しているかを見ていこう。
アクティビストが買った株
前編では、オアシス・マネジメントの保有銘柄を紹介したが、業種に偏りはなく、外需製造業や内需企業など、バランスよく投資をしている印象だった。 また、企業の規模としては、一部例外はあるものの、おおね1000億円~3000億円程度の中型株をメインターゲットにしているようだ。数字には表れにくい独自の切り口で投資先を選定しているのだろう。 つづけて、欧州系証券会社出身の若者が創業し、近年頭角を現し始めている日本のアクティビスト(会社はシンガポール)であるブラック・クローバーの保有銘柄の一覧を紹介しよう。 図:ブラック・クローバーの保有銘柄の例 こちらは、業種が卸売や建設、金属製品に偏っているように感じられる。 このファンドの得意分野なのだろうか。時価総額については、上限でも400億円、下は数十億円とかなりの小型銘柄にまで食指を伸ばしているようだ。前述のように投資資金の規模の問題もあるかもしれないが、100億円に満たないようなマイクロキャップの銘柄は分析情報に乏しいため、それらを徹底的に調べ上げて投資を決断するという自信が垣間見える。 そして一番の特徴は、これらの企業のバリュエーションだ。特にPBRについては、すべての銘柄が1倍を大きく下回っており、多くの銘柄が0.5倍前後となっている。 ほぼ間違いなく、PBR1倍割れ是正の流れに乗る形で、狙いを絞って銘柄選択をする運用哲学があるのだろう。 加えて、割安な銘柄は、本来であれば株価が下落した結果としてバリュエーションが低下しているために配当利回りは高くなる傾向にあるのだが、これらの銘柄は総じて3%を割り込んでいるのが特徴だ。 おそらく、増配などの還元強化への株主提案などを視野に入れて、割安ながらも配当利回りが低いような銘柄を選んでいるのかもしれない。なんともユニークで、方針は明確ながらも、しっかりと投資リスクを取っていく運用方針のようだ。
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