就職氷河期世代、非正規で年収は「320万円」です。結婚は諦めましたが老後が不安です。この先どうすれば良いでしょうか…?
就職氷河期世代の人たちは、景気悪化の影響により新卒で就職するときに正社員での雇用がかなわなかったケースが少なくありません。正社員と非正規雇用では収入の差は歴然としているため、非正規雇用だと貯蓄が難しい人も多々いるでしょう。 とはいえ、いつか来る老後に向けて対策を考えていかねばなりません。就職氷河期世代の平均年収や貯蓄額、非正規雇用の割合など現状を紹介します。
就職氷河期世代とは
就職氷河期とは、バブル崩壊後の1993~2005年頃のことをいいます。この時代は景気の悪化により企業が新卒採用を減らしたため、高校や大学を卒業したものの就職できなかった人が多数いました。 1970~1984年生まれの人が該当し、2023年現在39~53歳になっている人たちです。団塊ジュニアの世代と重なっていたため、約1700万人と人数も多くなりました。この世代の人のことは、ロストジェネレーション(略してロスジェネ・失われた世代)と呼ばれることもあります。
就職氷河期世代の平均給与・貯蓄額と他の世代との比較
国税庁の「令和4年分民間給与統計実態調査」によれば、1年を通じて勤務した給与所得者の40~44歳の平均給与は男性が602万円、女性が335万円です。45~49歳の平均給与は男性が643万円、女性が346万円となっています。 「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯]」によると、40歳代の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)の平均は657万円、中央値は53万円です。30歳代の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)の平均は494万円、中央値は75万円となっています。 50歳代の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯も含む)の平均は1048万円、中央値は53万円です。40歳代の貯蓄額は年代の低い30歳代と比べて中央値が低いことを考え合わせると、40歳代は他の年代よりも貯蓄額が低い人が多いことが読み取れます。 また、40歳代で年収が300万円未満の人の金融資産保有額は平均が297万円、中央値が1万円です。40歳代で年収が300~500万円未満の人の金融資産保有額は平均が652万円、中央値が157万円となっています。年収が低い人は貯蓄に回せるお金がほとんどないケースは少なくないようです。