「献身性が日本の良さ」2025年のW杯に向け、指揮官が掲げた“ハードワーク世界一”の狙いとは?|フットサル
11月28日から12月1日にかけて、フットサル日本女子代表候補国内トレーニングキャンプが高円宮記念JFA夢フィールドにて行われた。 【画像】日本代表がズラリ!女子Fリーグベスト5一覧 3月のポルトガル遠征以来、今年二度目の代表活動は、2025年5月に開催される第4回AFC女子フットサルアジアカップ、2025年11月のW杯を見据えて実施。日本女子フットサルリーグ(女子Fリーグ)に所属する選手を中心に、計19名が選出された。 4日間のキャンプのうち最後の2日間で中国との連戦を行い、第1戦は3-0、第2戦は5-1で勝利を収めた。 日本女子代表監督に就任して4年目を迎えた須賀雄大監督に、アジアを勝ち抜き、世界で戦うための指針について語ってもらった。
選考基準は「リーグの活躍は絶対条件」
──国内合宿を振り返って。 中国とは昨年の夏にも対戦をしましたが、そこからレベルアップしている印象で、難しいゲームになりました。第1戦では、セカンドピリオドで点を取ることができましたけど、ファーストピリオドは0-0と、アジアのレベルが確実に上がっていると感じた試合になりました。 今回のトレーニングマッチは、1戦目をアジアカップの準決勝、2戦目を決勝と位置づけて戦いました。 それに合わせて、初日と2日目のトレーニングはかなりハードに追い込み、最後まで強度を保ちながら戦うことをテーマにキャンプを積んできました。実際に、最後まで走り切ってタフにプレーしてくれた選手たちは素晴らしかったと思います。 ──収穫をいくつか挙げるとしたら、どんなものがありますか? 代表活動の回数が限られているため、基本的にはクラブの関係性を重視したセットを組んでいます。そのなかで、今回は普段は組まないセットに挑んだことがポイントでした。 そこで新しい組み合わせやバリエーションが見えましたし、その環境でも選手たちがしっかりと結果を残してくれたことで、新しい選択肢がチームに加わったと思っています。 ──活動の機会が少ないなかで、今後より注力したいことはありますか? 限られた活動機会で、最高の成果を収めることが自分たちに与えられているミッションです。 クラブとは違い、いろいろなことに新しくトライをして、エラーがあったから次にまた新しいトライをするというわけにいかないこともあります。しっかりと準備をして、なるべくその過程を外さず、確信に変えていけるようにしていかなければいけません。 自分たちコーチングスタッフがこの数少ない機会で確実に収穫していければと思っています。 ──初招集の高橋京花選手、原川菜々子選手に期待していることは? 代表というのは、すべての人にチャンスがあるものだと思っています。リーグで素晴らしいプレーをしていれば、誰にでも門が開かれている場所です。 今回、初招集の選手がしっかりと躍動してくれたことで、日本全体が活性化して、全員で競争をして、来年5月のアジアカップに向かえると思います。 彼女たちは素晴らしかったですし、日本フットサル界がいままで積み上げたものがあるからこそ、こうやって初招集の選手が活躍できる構造になっているんじゃないかと感じています。 ──具体的に、選手を招集する上で設けている基準があれば教えてください。 自分は2021年に女子代表の監督に就任して、そこからの積み重ねは間違いなくあると思っています。 その上で、リーグで常に活躍している選手には代表のウェアを着るチャンスがあって然るべきです。いままで積み上げてきた文脈に、さらに新しい文脈が加わって、より代表が強くなっていくことがとても大事になります。 そういう意味では、リーグでの活躍は絶対条件。今、リーグで活躍している選手がここに来ていると思っています。 ──世界と戦う上で、2025年はどんな位置づけで活動していきたいですか? 2025年に初めてW杯が開催されるため、どのチームが一番強いのかはまだ誰にもわかりません。当然、狙うのは世界一だと思っていますし、それを口にする権利は全員にあります。 しかし、このアジアという難しい舞台を勝ち抜かなければ、世界には辿り着けません。まず自分たちができることは、アジアカップを勝ち抜いてW杯に出場すること。そのための準備を、ここから5月までしていきたいと思います。
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