所ジョージ、好感度タレントへの執着はなし
来年の1月に還暦を迎える、タレントの所ジョージ。1977年のデビューから数えて芸歴は37年にもなるが、59歳の現在もBSフジ『所さんの世田谷ベース』をはじめ、6本ほどの長寿レギュラー番組を抱える人気ぶりだ。好感度タレントとして、常に上位にランキングされているが「みなさんが勝手にジャッジしているだけ」と一蹴する。そんな所の考える芸能界での存在価値について、話を聞いた。 自身がレギュラーを務める番組を数多く長寿化させている所。その理由について「ちゃんと内容があるからだね。至極単純。内容がなければ飽きられるだけ」と胸を張る。「自分自身の人気とかは一切関係ないね。そもそも誰かに支えられてやっているわけでもないし、私の発表したいことだけをやっているだけ。人気をキープしたいとか、皆様方に好かれてやるとかだと、私のソウルがなくなる。皆さんが勝手にジャッジしているだけで、それは私には何も関係ない」と、“好感度タレント”としての自覚や執着はない。 これまでの37年間は「色々なものを疑ってかかってきた」時間だった。所といえば『理想の上司』や『理想の父親』のランキングで必ず上位に食い込むタレントとして知られるが、本人はここにも疑問を投げかける。「アンケートの聞き方って大体が“~にしたい”でしょ?本来は“~になってほしい”だと思うね。父の日はお父さんを尊敬する日。であれば“父親になってもらいたい”という言葉でアンケートするべき。だから“父親にしたいタレント1位”なんてのは嬉しくないね。なんでお前(選ぶ側)が上なんだ!と言いたくなる。“したい”と言われた時点で『今日の夕飯はラーメンにしたい』と同じレベル。もっと敬わなくちゃ」と、支持されることへの思い入れはなく、そのアンケートのあり方についてツッコミを入れる。 そもそも自身を“本流”の芸能人と思ったことは一度もないという。「正しい芸能界は厳しいね。ちゃんと先輩がいて順番を守らなければいけないから。自分はもっとインディペンデントな、芸能界ではない芸能界にいると思っていて、そこで私の山を作りたいだけ。かといってその山に誰かを呼び込むかというと、そうでもない。正統派じゃない僕のような人間が、たくさんいてほしいとは思うけれど」と、個性が失われつつある現在の芸能界にどこか寂しげだ。