用地仕入れに都心を奔走する看板娘が、学芸大学と“赤いチャーハン”を勧めていた
今回訪れたのは、積水ハウスで常務執行役員を務め、地面師事件に端を発したクーデターを機に同社を退職した人物が社長を務める企業。 【写真20点】都心の用地仕入れに奔走する看板娘を写真で見る
目指すは15階にオフィスを構える「タカマツハウス」。主な事業は建売分譲用地と戸建用地分譲事業だ。
オフィスを覗くとーー。
さっそく、ご登場いただきましょう。
こちらは、タカマツハウス東京本店主任の金子貴美江さん。茨城県つくば市で生まれ育った。 「子供の頃は芝生で鬼ごっことかをして遊んでいました。これ、東京の人に伝わりづらいんですが、つくばは全国一の芝産地で、そこらじゅうに芝生があるんです」。
「高校の文化祭では、クラスのみんなでトイストーリーの恰好をして、ミニゲームの出し物をしました」。
その後、大学進学を機に上京。将来の仕事に役立つことを学びたいと、経営学部のマーケティング学科を選んだ。 「ゼミではエコ商品のパッケージなどの研究をしていました。あとは、2年生のときに海外研修のプログラムで訪れたラオスでの体験が大きいですね。村人のお家に泊まらせてもらったんですが、ガスも通っていなくてドラム缶に溜めた水で体を洗うんです。都市との生活の違いに驚きました」。
また、ゼミの仲間と行ったディズニーランドも楽しかったという。 「じつは両親がディズニー好きで、小さい頃から家族でよく行っていたんです。大学時代はマーケティングの研究授業の一環で行くこともありました」。
そうこうするうちに就活の時期が訪れる。「人に大きな影響を与えて、かつ『ありがとう』と言ってもらえる仕事」という軸で探した結果、不動産販売会社に就職。大学4年生の時点で宅建も取っていた。 「もっと色々なことにチャレンジしたいと思い、2年後、設立されたばかりのタカマツハウスに転職しました。面接では本気で自分のことを知ろうとしてくれていると感じて、前向きでポジティブな社風にも惹かれたんです」。 任された仕事は、世田谷区、大田区、目黒区、品川区という城南エリアの用地仕入れ。仲介会社もよい土地の情報は簡単には出さないため、何度も通って関係を構築する必要があるという。