ヤマハが渋谷に帰ってきた。最新機材を見て聴いて触って「体感」する場所に
渋谷が1970年代から若者の街、音楽の街として注目を集めたのは、ヤマハの功績が大きかったということがあります。 【全画像をみる】ヤマハが渋谷に帰ってきた。最新機材を見て聴いて触って「体感」する場所に ヤマハは桜丘町にて1970年代から「エピキュラス」というスペースを運営していて、中島みゆきやCHAGE and ASKA、スターダスト・レビューなどのアーティストがレコーディングやライブに利用していました。 また道玄坂では楽器&レコード店も経営していて、当時は希少だった輸入楽器や楽譜などを扱っており、はっぴいえんどやサザンオールスターズのメンバーがよく訪れていたことで知られています。 今はいずれも閉店してしまいましたが、音楽の息吹を取り戻すべく、ヤマハが渋谷に帰ってきました。それが本日15日にオープンした「Yamaha Sound Crossing Shibuya(ヤマハサウンドクロッシング渋谷)」。
新たな音楽や楽器を開発
ヤマハサウンドクロッシング渋谷のロケーションは新南口直結の複合施設、渋谷サクラステージ。8Fの「LOUNGE」と、3Fの「LAB」で構成されています。 8FのLOUNGEは、ミュージシャンやアーティストと共創しながら新しい音楽や楽器を開発していくスペースになっており、本格的なスタジオを備えています。 ヤマハは本社のある浜松や横浜みなとみらいに研究拠点を擁していますが、こちらはクラシック系楽器よりバンドミュージック志向の開発拠点として位置付けられています。 ちなみにロビーには歴代のヤマハの楽器が陳列されていますが、なかには坂本龍一氏が実際に愛用していたオペラピアノや、スティーヴィー・ワンダー氏が愛用していたアナログシンセ(CS-80)などの貴重アイテムも展示されていました。 こちらのLOUNGEは完全プロ向けで、一般非公開です。アクセスがいい場所だけに、ミュージシャンにとっても訪れやすいのではないでしょうか。
誰でも楽しめる楽器の殿堂
3FのLABは、アマチュアミュージシャンや楽器に興味がある人など、誰でも気軽に立ち寄ることができるスペース。「ミュージシャンのシェアハウス」というコンセプトでデザインされており、クリエイティビティが感じられる空間はなかなか居心地がいい。 室内に入ると、最初に目にするのが「エクスペリエンス」エリア。ここにはヤマハのギターや電子楽器、サイレントシリーズなどの最新楽器が並んでおり、自由に試奏することができます。楽器の知識豊富なスタッフが常駐しており、初心者でも気軽に楽器選びのアドバイスが受けられますよ。 「スタジオ」エリアには配信設備が用意され、このスペースから世界に向けて新しい音楽が届けられます。アコースティック楽器に振動装置を取り付け、演奏者がその場にいなくてもプレイデータに合わせて実際の楽器を共鳴させ、リアルなライブサウンドを再現する「Real Sound Viewing」のシステムも完備。実際にデモ演奏も楽しめます。 ミニライブが楽しめる「ステージ」エリアは、アーティストによるライブ以外にも、楽器セミナーやユーザー向けの体験イベント、オーディションなど、さまざまな催しに使われていく予定。オープンからしばらくは各種イベントが目白押しで用意されています。 そして「カフェ」スペースもあります。こちらでは「渋谷×音楽」がテーマのスペシャリティコーヒーのほか、静岡県にちなんだ掛川茶の抹茶ラテや限定のクラフトビールまで楽しめます。渋谷の雑踏に疲れたときにふらっと寄ってもいいかも。 再開発ラッシュで日々姿を変えている渋谷ですが、桜丘町にこうした拠点が復活したのは感慨深いです。しかも楽器を販売する店舗でもなく、ただ展示するだけのショールームでもない、体験型のスペースだってところが心憎い。 音楽や楽器が好きな人なら絶対に楽しめる空間になっているので、ぜひ足を運んでいただきたいです。18日(月)までは数量限定ですがオリジナルピックのプレゼントもありますよ 住所:東京都渋谷区桜丘町3番4号 渋谷サクラステージ SAKURAサイド3F 営業時間:平 日 12時~20時 土日祝 11時~20時 ※定休日:火曜日(祝日を除く) Source: YAMAHA
巽英俊