【特集】『パパ』だけど『ママ』になりました 「簡単に人は死ぬ。だったら、後悔のないように…」テレビ局の特派員として取材する中で抱いた想い あるトランス女性が守ると決めた家族・未来のために、今できること―
(高校生) 「最近、すごくたくさんの種類があって、LGBTQQIAAPPO2S…誰にどうやって配慮したらいいのか、わからなくなって」
(谷生さん) 「確かにLGBTQQIAA何とかかんとかって、ワケわからないですよね。どこに“地雷”があるのかわからないし、“地雷”を踏まないように、おっかなびっくり歩くような風潮があるの、わかっています。でもね、あんまり気にしすぎなくていいと思います。ただ、他人が傷付くことをしないという気持ちを持っておく。わからないことはわからないで、いいんですよ。仮に、わからないが故に傷付けてしまったら、本当にごめんなさいと言えばいいんです。これってLGBTQだけじゃなくて、出身地とか性別とか、もっとベーシックなこと、それと同じなので、あまり難しく考えなくていい。とにかく他人が嫌がることはやめようと思って、できれば知ることを少しでもやっていくことによって、いわゆる“地雷”と言われていることが、わかってくると思うんです」
そして、未来の大人たちに示したかったこと―。 (谷生さん) 「私が出続けることで、誹謗中傷を浴びるかもしれないけど、ポジティブな声もあるかもしれないし、少なくとも勇気づけられたり、ポジティブなきっかけになれるかもしれない。なれるんやったら、私はそれを頑張りたい―。そう思いました」
ただ、自分らしく生きることは、そう簡単ではありません。話を聞いた高校生たちが、谷生さんのもとに訪れました。 (高校生) 「自分が生きる意味を見失っていて、なんか誰にも肯定されていない気がして。自分がやりたいことがいっぱいあるんですけど、『どうせ、できひんやろ』とか言われたり…」
涙ながらに話す高校生に、谷生さんは…。 (谷生さん) 「ごちゃごちゃ言ってくる奴は、どうでもいい人生送っているから」 (高校生) 「ははは(笑)」 (谷生さん) 「私だって“変人”と言われていたけど、『news zero』に出た瞬間、手のひら返しやから。そんなもんよ。気にしなくてもいい。自分が信じる道を行けばいい。わかる人って絶対いるから。どっかで同志って出会えるから、大丈夫!ハグしていい?大丈夫、大丈夫、大丈夫!」
パパだけど、ママになることができた―。希望を忘れず、誰も歩いたことのない道を歩む生き方が、誰かの道を照らします。 (谷生さん) 「人とは違う人生を生きてきたかもしれないし、ちょっと違う家族の形だけど、生まれてきた“奇跡の子”に恥ずかしくないママでありたいと思っています。皆さんにも、いろいろあると思います。でも、自分自身に肯定感を持って、なかなか好きになれないかもしれないけど、信じる道を歩いてください」 (「かんさい情報ネットten.」2024年5月10日放送)
【関連記事】
- 【動画】高齢化率約7割の限界集落に20数年ぶりの赤ちゃんが誕生 一人の子とともに変わり始めた集落、ひと夏の記録。
- 【動画】体当たり取材で記者もあわや滑落!?低山・六甲山系にも潜む危険、後を絶たない遭難のワケとは
- 【特集】「どうやったら犯人を殺せるか…それが夢でした」妹を殺害された社長の壮烈半生 辿り着いたのは“犯罪者の更生支援”という生き方 何度裏切られても「俺は絶対離さへん」
- 【特集】パートナー求めて二人三脚!入会費は約25万円、それでも婚活中の若者が続々集う『結婚相談所』 鏡が大好きなカウンセラーは、通算700人を結婚に導いた敏腕仲人!会員の幸せは自分の幸せ…“人生の岐路”に寄り添う彼女たちの素顔に密着
- 【特集】「今から心臓マッサージのやり方を言うので、やってください!」“命の最前線”「消防管制室」で奮闘する『通信指令員』 中には救急車の出動を断らなければいけない場面も…求められる“集中力”と“判断力” SOSに応える24時間に密着