iPad mini（A17 Pro）。色はブルー。

アップルは3年ぶりに「iPad mini」をリニューアルした。 今回のリニューアルは、アップルの戦略的に言えば「Apple Intelligenceへの対応」という意味合いが強い。 【全画像をみる】「iPad mini（A17 Pro）」実機レビュー：新型が意外とお買い得だと言える理由 一方、日本でのApple Intelligence導入は2025年とされているので、さほど買い替えの切迫感はないかもしれない。 だが、Apple Intelligenceに備えた変化は、新しいiPad miniのコストパフォーマンスを大きく高めることにつながっている。アップルから提供を受けた評価機をもとに解説しよう。

サイズなどに変更はほとんどない

今回の新機種の正式名は「iPad mini（A17 Pro）」だ。2021年9月に発売された前モデルは「iPad mini（第6世代）」で、ネーミングルールが変更されている。 アップルは2024年に入って製品命名ルールを変更している。 iPad関連も、5月発売の「iPad Pro（M4）」「iPad Air（M2）」のように、プロセッサー名を併記する形になった。 モデルの世代の代わりに、どんなプロセッサーが搭載されているかを分かりやすく示すようになり、これはこれで良い変更だと思う。 名前が示すように、主たる変更がプロセッサーであるため、外観にはほとんど変更がない。 サイズは厚み・重量を含めまったく同じ。ディスプレイサイズも8.3インチで変化ない。 直販価格は、第6世代モデルの最終価格・8万4800円から少し値下がりし、7万8800円からになった。後述するが、性能は大幅に上がっているので、かなり「お買い得」な印象を受ける。 カラーバリエーションは、スペースグレイとスターライトの2色は継続だが、追加色はピンクとパープルから、ブルーとパープルに変更された。 今回の評価機はブルー。青というより緑色が混ざった水色に近い印象だ。第6世代のパープルは濃い色だったが、新型はより薄い色に変わっている。 旧モデルとの外観上の違いは、小さなものが2つ。どちらも右側面に集中している。 1つは「SIMスロットの廃止」だ。 携帯電話回線での通信機能を持つ「Wi-Fi＋Cellularモデル」の場合、第6世代にはナノSIMのスロットがあった。しかし新型はeSIMのみになったのでスロットがない。 もう1つは「Apple Pencilの充電端子が細くなった」こと。これは、対応するApple Pencilが「第2世代」から「Apple Pencil Pro」に変更になったためだ。 旧モデルからの買い替えの場合、Apple Pencilの買い替えが必要になる場合もある（「Apple Pencil（USB-C）」も使える）。