アメリカで人気高まる「45R」 「藍職人いろいろ45」がNYに新店オープン
フォーティファイブアールピーエムスタジオが手掛ける「45R」は10月24日、ニューヨークソーホー店近くに新店「藍職人いろいろ45」をオープンした。同業態は、奄美や益子など日本全国にいる数十名の藍染め職人と連携して製品を開発し、藍染めに特化した商品を取りそろえる。大阪の阪急うめだ本店に続く2店舗目で、海外では初出店となる。「45R」のアメリカ進出から25年を経てブランドの認知度が高まっていること、特に直近3年で売上高が2ケタ増と好調に推移していることも出店を後押しした。 【画像】アメリカで人気高まる「45R」 「藍職人いろいろ45」がNYに新店オープン
美しき日本の伝統技術を伝える使命を店舗で表現
1階の売り場面積は122平方メートル。ブランドの屋台骨であるデニム(15万円~)から50万円を超える一点もののダウンまでを取り扱う。ハンドメイドのキルティングや刺子、ニット、グラデーションに染めたダウンジャケットなど、高度なテクニックを要するアイテムが並び、日本の藍と職人の精緻な手仕事の魅力を全面に打ち出す。
柿沼知幸VMD・店舗内装責任者は、「ニューヨーク進出25年を機に、日本の職人やモノ作りの技術をもう一度きちんと伝えたいと思い、オープンした。日本のモノ作りは技術が高いにも関わらず、職人不足が課題だ。産業が廃れてしまうのをどうにか食い止めたい。藍染めだけでなく、什器やサービスまで、すべてにおいて“メイド・イン・ジャパン“を感じられるショップにした」とコメントした。
店内の内装にも日本の伝統素材や技術を散りばめた。入り口付近のカウンターは、樹齢400年の高野山の桐の木を使用し、壁面にはアッパーイーストの店舗で使われていた大山杉をかんなで削った杉板を飾った。「カウンターの大木はアメリカの建国以前からあるもの。アメリカのお客さまには日本の伝統文化や技術の長さも伝えていけたら」と柿沼担当。日本を代表する木造建築をもとに店内の机や椅子、トルソーからハンガーまで木材を採用。日本古来の美意識を演出した。レジカウンター奥には千利休の茶室をモデルにした床の間があり、ショッピングの後には抹茶が振舞われるというおもてなしも用意した。