往路2位の中大、1区吉居駿恭の区間賞から5区途中まで首位キープ 藤原監督「やり方が間違っていないと、半分は証明できた」【箱根駅伝】
◇2日 箱根駅伝・往路 連覇が懸かる青学大が、往路新記録を樹立した前回に次ぐ歴代2位の5時間20分1秒で2年連続7度目の往路優勝を果たした。前評判では出雲駅伝と全日本大学駅伝に続く「3冠」に挑戦する国学院大、前回2位の駒大とともに”3強”と位置付けられていたが、後続に2分近い差をつけた。国学院大は6位、駒大は4位。最多の98度目出場の中大が2位、94度目出場の早大が3位と「打倒3強」を掲げる伝統校が健闘した。 伝統の深紅のたすきが箱根路で輝きを放った。昨年は13位でシードを逃した中大は、1区の吉居駿恭(3年)がスタート直後から飛び出して区間賞。5区の10キロ手前まで、約96キロで首位をキープし続けた。吉居は「自分がいい流れをつくれて、後続の選手も力を出してくれた。トップを走り続けてくれて、すごくうれしい気持ちが込み上げた」と胸を張った。 スタート直後にハイペースで飛び出した吉居が独走。兄・大和(トヨタ自動車)が中大2年時にマークした区間記録には届かなかったが、歴代4位の好記録で兄と同じ1区の区間賞に輝いた。3区の本間颯(2年)は初の箱根で区間賞。山上りで青学大に抜かれたものの、簡単に首位を譲らないプライドは示した。 優勝候補だった昨年は大会直前に体調不良者が続出し、力を出し切れなかった。「100回大会(昨年)のチームが強かったことを証明しよう」と取り組んだこの一年は、春先からトラックで好記録を連発。今大会の出場21チームでエントリー選手上位10人の1万メートル平均記録が最速のチームに仕上がった。 昨年11月の全日本大学駅伝で12位と壁にぶつかり、今大会は総合7位を目標に設定していた。上々の結果で復路に向かう藤原正和監督(43)は「スピードにこだわってきたやり方が間違っていないと、半分は証明できた。明日、(復路で)勝って証明したい」と意欲的。1996年以来、29年ぶりの総合優勝を虎視眈々(たんたん)と狙う。
中日スポーツ