韓国梨泰院惨事から2年、国会で初めて追悼…「特別調査委員会への支援に最善尽くす」
159人が亡くなり195人が負傷した梨泰院(イテウォン)惨事から満2年を迎えた29日。梨泰院一帯や国会など、ソウル市各地で追悼行事が開かれた。汝矣島(ヨイド)国会内の街灯や街路樹には犠牲者を追悼する意味の紫色のマフラーがかけられた。この日午前11時、国会議員会館大会議室で開かれた追悼祭には禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長をはじめ、国会議員60人余りや梨泰院惨事遺族120人余りなどが出席した。国会が社会的災難として亡くなった人々のために追悼祭を主催したのは今回が初めてだ。 禹議長は「言葉を失うほどの悲しみと苦痛を全身で経験した遺族と被害者に大韓民国国会を代表してお詫び申し上げる」と述べて頭を下げた。続いて「隠蔽と歪曲(わいきょく)、遅延と妨害なく特別調査委員会(特調委)が責任を全うできるように国会が最善を尽くす」と話した。特調委は徹底した真相究明と政派・政党から独立して業務を遂行すると強調した。ソン・ギチュン委員長は特調委の経過報告で「その日の夜に発生したとんでもない惨事に関連し、なぜ十分な備えができなかったのか、惨事の兆候を知りつつもなぜ適切な措置をしなかったのか、誰にどんな責任があるのかなど、すべての疑問点を徹底して明らかにする」と話した。 与党「国民の力」の秋慶鎬(チュ・ギョンホ)院内代表は「国民の生命を守り保護することこそ国家の存在理由」とし「罪のない犠牲が無駄にならないように安全な大韓民国を作り出す」と話した。野党「共に民主党」の朴賛大(パク・チャンデ)院内代表は「梨泰院惨事が国家システムがまともに作動せずに発生した人災という証拠が溢れている」とし「惨事の原因を明明白白に明らかにし、責任を負うべき者がそれに見合った責任を負うようにすることが国会の使命であり、生き残ったわれわれの責任」と強調した。野党「改革新党」のチョナ・ハラム院内代表は「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対し、李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官など責任者に適時に責任を問わないことについて遺族と国民の前で謙虚に謝るべきだと促したい」と話した。 梨泰院惨事遺族協議会のイ・ジョンミン運営委員長は「生存者と目撃者も社会の刺すような視線と2次加害でその痛みを隠して自身を表わすことを躊躇(ちゅうちょ)している」とし「このような社会が決して正常なはずがない。政治が役割を果たさなければならない部分」と強調した。 尹大統領はこの日の国務会議で「今日は梨泰院惨事が発生して満2年を迎える日」としながら「国民の日常を守り、安全な社会を作り出すことが犠牲者に対する真の哀悼」と話した。 梨泰院一帯でも追悼の波が続いた。梨泰院駅1番出口の前「記憶と安全の道」ではこの日午後6時、梨泰院惨事作家記録団が「梨泰院惨事2周忌を記憶する行動読書会」を開いた。緑莎坪(ノクサピョン)駅交差点広場では梨泰院惨事市民対策会議被害者権利委員会が犠牲者に対する追悼の手紙を読む朗読文化祭を開いた。