挟まれたら死ぬことも…高級食材カニの爪が最強だった
年末年始、食卓に並ぶと思わず笑顔になること間違いなし。 みんな大好きなご馳走、それが“カニ”だ。 ■【画像】最強のカニ“ヤシガニ”に挟まれるとこうなる■ 特にカニの爪には、旨みが凝縮された肉が詰まっており、人気の部位である。だが一方で、カニの挟む力はとても強く、その危険性から、事件にも発展した。 「2019年、岡山市の会社役員の男性が、生きたカニの爪で知人の鼻を挟む暴行を、1週間のうちに3回繰り返し、逮捕されています。 バラエティ番組で見るようなシチュエーションですが、被害男性が警察に被害届を出していることからも、実際の威力は相当なものだったようです」(全国紙社会部記者) “カニに挟まれると痛そう”――誰しもがなんとなく想像できることだが、はたして痛みはどれほどのものなのか。有識者、漁師の協力のもと具体的に見ていこう。 まず、特に扱いに気をつけるべきは、ワタリガニ(ガザミ)だと、カニ漁師はいう。 「タラバガニやズワイガニは死んだ魚やヒトデ、エビなどを食べる雑食性。一方でワタリガニは肉食で、泳ぎながら小魚を獲ることもあります。攻撃性も高いですし、爪も攻撃や貝を破るのに使うので、力も強い。そこで、私たちは出荷するとき、爪を縛って動かないようにしたり、切ったりします。しかし、その作業時に爪に挟まれて指がちぎれるなんてこともあったりします」 なんとも恐ろしい話だが、世界にはさらに危険な爪を持つカニがいると科学ジャーナリストのパンク町田氏は語る。 「ワタリガニの仲間でも、東南アジアや台湾に多く生息する“ノコギリガザミ”は最強。その力は80~120キロといわれており、一説ではライオンの噛む力と同等といわれています」 そのノコギリガザミはなんと、日本でも“ドウマンガニ”や“エガニ”として静岡県や沖縄県にも生息し、高級食材として扱われているという。 「茹でて食べたり、甘辛く炒めるのと、口の中に旨みが広がり、絶品ですよ」(以下、パンク町田氏)