《ブラジル》話題が豊富な2024年=コロニア10大ニュース=連邦政府謝罪や現役首相2人来伯
【4位】ノーベル平和賞受賞式に出席=被爆者の会の渡辺淳子さん
ブラジルではノーベル賞受賞者は一人もいない。だが今年、12月10日にノルウェー首都オスロで開催されたノーベル平和賞受賞式には、在ブラジル原爆被爆者の会理事の渡辺淳子さん(81歳、広島県)も出席した。渡辺さんは式典中、今年8月に惜しくも亡くなった森田隆さんや「原爆の子の像」モデル・佐々木禎子さんの遺影を手に掲げていた。森田さんは、ブラジル被爆者平和協会を1984年に設立して会長として長年、核兵器廃絶を訴え続けてきたが、8月12日に行年100歳で老衰のために亡くなっていた。 渡辺さんは「私はブラジルの団体を代表してとかじゃなくて、被団協の団員の一人、被爆者の一人として出席しています。被団協と同じことを、私たちはブラジルでやってきました。核兵器のない世界を実現する運動をさらに進めなければという意を新たにしました」と出席した感想をしみじみ述べた。
【5位】「日本であなたに逮捕状」=大使館装う日本語詐欺電話相次ぐ
11月、在サンパウロ総領事館などが日本大使館職員を騙る日本語詐欺電話への注意喚起を行った。当地での詐欺電話はポルトガル語でのものが中心で、日本語によるものは珍しい。詐欺電話の内容は「日本であなたに逮捕状が出ている。解決の為にお金が必要」といったもの。日本各地で頻発している特殊詐欺の矛先が在外邦人にも向けられてきたとの見方や、詐欺犯は如何にして日本語話者の連絡先を入手したのか、高齢の親族が騙されないかなど多くの不安が日系社会を揺らした。
【6位】歴史に新たな1ページ=日系団体の周年行事祝い
今年はブラジル岩手県人会が創立65周年、ブラジル北海道文化福祉協会が85周年、ブラジル宮崎県人会が75周年、在伯青森県人会が70周年、ブラジル長野県人会が65周年、ブラジル和歌山県人会が70周年、ブラジル福井県文化協会が70周年を迎えた。各県人会は母県から知事を始めとする慶祝団を迎え、盛大に節目を祝った。 また、サンパウロ市と大阪市の姉妹都市提携55周年を記念する行事や、サンパウロ日伯援護協会の高齢者施設「サントス厚生ホーム」創立50周年記念式典、ブラジルモラロジー研究協会創立60周年記念式典なども催され、ブラジル外ではボリビアでコロニア・オキナワ入植70周年記念祭典が行われるなどした。