北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
マーティン自動車博物館は引っ越し済み! 戸惑いながら到着
こちらマーティン自動車博物館はペンスキー・レーシング博物館から15マイル(約24km)程度で、20分も走れば到着する至近距離にあったのだけれど、工業団地風のエリアに辿り着いてみると、そのハウスナンバー(国内でいうと番地に相当)の箇所には何もない。そこでお隣のオフィスに飛び込んでマーティン自動車博物館に行きたい旨を伝えると「引っ越したわよ」との素っ気ない台詞が返ってきた。 しかし、その受付嬢は親切にも引っ越し先をネット検索し、新しい住所を調べてくれた。もちろん彼女はこちらの貧しい英語力を知るはずもなく、ペラペラと喋った最後に「マクドナルドの近くだわよ」と追加してくれた。こうなると日本から持参した愛用のポータブルナビの出番だ。 fast food(ファストフード)→McDonald(マクドナルド)と入力して目的地検索すると、付近にあるマクドナルドを表示してくれるのだ。その候補の中から一筆書きの要領で3つほどのマクドナルドを選んで訪ねて行くと、2番目のマクドナルドの隣にある博物館を発見。旧住所から6マイル(約10km)、クルマで10分程度。ロスタイムは最小限に抑えられ、予定より少し遅れただけでマーティン自動車博物館の取材を始めることに。
予想していた以上に収蔵展示車両が多かった……
しかしこのマーティン自動車博物館は、予想していた以上に収蔵展示車両が多かった。とりあえず写真撮影だけでもと思い、駆け足で1台ずつ撮影し、これまでに各地の博物館で何度も撮影してきたモデルは端折りながら撮っていったのだが、とりわけ興味を持っていたモデルだけをピックアップ。 例えば戦前から戦後にかけてコンパクトカーを生産したことで知られるクロスレーの幾つかのモデルが勢揃いしていたコーナーでは展示パネルに見入ったりして時間がかかったせいもあるけれど、午後5時の閉館時間までには全モデルを視て回ることは叶わず「時間だよ」と声かけられながらも「あと少し、あと5分だけ」と懇願しながらも、最後には20数台を残して撮影終了となった。 時差を考えずに取材スケジュールを組んで、朝は午前10時発とゆっくりホテルを出発したのが悔やまれるが、後悔先に立たず。さらにこの後は翌日の取材に向けて320マイル(約510km)ほど離れたホテル目指してのロングドライブが控えており、後ろ髪引かれる思いで博物館を後にした格好だ。 もっと近くのホテルに泊まったら、とも言われそうだが明日は明日でホテルから150マイル(約240km)ほど離れた博物館を取材する予定だったのでそれも叶わなかった。限られた時間の割に取材先が多すぎたのもあっただろう。いずれにしてもアメリカ(大陸)の広さを実感した次第。ということでマーティン自動車博物館と、その収蔵車両については、時を改めて詳しく紹介することにしよう。
原田 了(HARADA Ryo)