【有馬記念】オルフェーヴル以来13年ぶり快挙へダービー馬が名手・横山典弘騎手の手綱で再び輝く
◆有馬記念追い切り(18日・栗東トレセン) 第69回有馬記念・G1(22日、中山)の追い切りが18日に東西トレセンで行われ、3歳のクラシックホースが躍動した。ダービー馬ダノンデサイルは栗東・CWコースで精神面の充実を感じさせる軽快なフットワーク。 【データで見る】ダノンデサイルの血統、戦績 ゆったりとした雄大なフットワークだった。ダノンデサイルは道中の折り合いもスムーズに、気持ちよさそうに栗東・CWコースを単走で駆け抜けた。騎乗した安田調教師の派手なアクションはなく、6ハロン83秒2―11秒6。「1週前にレースが近いと察知しているのが感じ取れた。ストレスを与えず、好きなように走らせた」とトレーナー。気持ちを最優先させた最終追い切りだった。 近走とは調整過程のスムーズさが違う。皐月賞スタート直前のアクシデント(右前肢ハ行で競走除外)からの復帰戦だった日本ダービー。秋初戦として2冠に挑んだ菊花賞は、5か月ぶりの実戦だった。「(秋に)1回使って、闘争心がオフにならずにここまで来られた。ダービー、菊花賞の前と違って強い負荷よりも精神面を重要視して調教してきました」。1週前までに好仕上がりは確認済み。当週は微調整で十分だった。不完全燃焼だった菊花賞6着。道中は動くに動けない内め追走の形で、道中で後方までポジションを下げたことが響いた。それでもラスト3ハロンはメンバー2位の脚を使っており、決して力負けではない。 13年快挙へ ダービー馬が同一年の有馬記念を勝てば11年オルフェーヴル以来、13年ぶり。「初めての古馬相手ですし、経験したことのないタフなレースになると思いますが、対応してほしいですし、できる準備はしている」と安田師。デビューからコンビを組み続ける名手・横山典の手綱で、まばゆい光を放つ。(戸田 和彦)
報知新聞社