在宅勤務中の「だらしない服装」は要注意? プロが教える仕事服の選び方
在宅勤務だからこそ、自分の価値を上げる装いを
最近増えている在宅勤務についても、装いという点で、見過ごせない落とし穴があると私は感じています。 どうせ家にいるのだからと、服装にだらしなくなる人は要注意です。人の目がないときは、どんな服を着てもいい。ということは、「服≒自分」という考えからすると、どんな自分でもいいということ。つまり自分に価値や関心を感じていないことになります。 それが常態化すると、自分で自分の価値をどんどん下げていき、最悪の場合、うつ状態になったり、筋力や気力が衰えるフレイルの状態を招くことさえあります。 そうならないためにも、なりたい自分をイメージして、そのイメージに近い装いを心がけるべきでしょう。他人の目がない在宅勤務だからこそ、自分で自分の目を意識して、望ましい装いを整えるべきです。 そうは言っても「家にいるのだから楽な格好がいい」という意見が出てきそうな気がします。その気持ちもわからないではないのですが、そういう方に私は、「楽」ということの本当の意味を考えていただきたいと思います。 「楽がいい」というときの「楽」には2種類あります。一つは自分を甘やかしてだらだらする「楽」。もう一つは自分を心地よい状態にして、無理なく物事に取り組めるようになる「楽」です。 前者の「楽」を追求していくと、際限なくだらしなくなって、行き着くところは自己嫌悪ではないでしょうか。一方、後者の「楽」は心地よさを追求するので、自然に快適でいられる。つまり本当の意味で「楽」になると思います。 実は服は、品質が上がれば上がるほど、快適に「楽」に着られるのです。安い品質のものは、ゴワゴワチクチクして、常に不快感を伴いますが、上質なものは肌触りや通気性も良く、とても楽に快適に過ごせます。「家でもシルクやカシミアのものを着なさい」とは言いませんが、少なくとも、大切な自分にふさわしい服装を心がけ、自分の価値を高めるよう努力してください。