「50代男性の40%が肥満」という事実 日本人の“中年太り”増加の理由・深刻な疾患リスクとは
肥満によるデメリットは?
編集部: 今回の調査で、肥満状態の男性が過去10年間で増加傾向にあることが改めて浮き彫りになりましたが、肥満による健康へのデメリットを教えてください。 中路先生: 肥満は全身に悪影響を及ぼす深刻な健康問題であり、糖尿病、心血管疾患、がん、運動器疾患、腎臓病などのリスクを高めます。「日本人の肥満患者において、1年間で初期体重の5%以上の減少があれば、血圧、脂質、血糖などの改善が期待でき、心血管疾患リスクの減少につながる」という報告があります。適度な運動と適切な食事療法により、理想的な体重を維持することが重要です。
編集部まとめ
厚生労働省が公表した2022年の国民健康・栄養調査で、成人男性の肥満者が過去10年で増加傾向にあることが分かりました。肥満は心臓病などの血管の病気や糖尿病、がんなどのリスクを高めるので、肥満の方は食生活や運動習慣、生活環境などの改善にぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。
監修医師:
中路 幸之助 先生(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター) 1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。