わずか76日で退任したクリンスマン【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
驚きをもって伝えられたクリンスマンの監督就任
就任からわずか3か月足らずで辞任を発表したクリンスマン。理想を追求することに固執し、フロントとの信頼関係を築けなかった。(C) Getty Images
昨年11月にヘルタ・ベルリンの監督に就任し、周囲を驚かせたクリンスマンがわずか76日で退任を発表した。関係者に一切の説明もなく、クラブを去ったドイツ・サッカー界のスーパースターに、はたして何が起きたのか(文:ルドガー・シュルツェ/訳:安藤正純 2020年3月5日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載)。 ―――◆―――◆――― 昨年11月下旬にヘルタ・ベルリンから発表されたユルゲン・クリンスマン監督就任のニュースは、ドイツ国内に大きな驚きを与えた。 クリンスマンと言えば、選手時代に1990年ワールドカップ(W杯)とEURO96で優勝を経験したドイツ・サッカー界のスーパースターだ。現役引退後の2004年には、指導者経験がないにもかかわらず、当時不振を極めていたドイツ代表監督に大抜擢。見事にチームを立て直し、地元開催の2006年W杯
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