メジャースカウトが見た。横浜DeNA・筒香の新打法はメジャー仕様?!
守備も大丈夫の評価
さすがに、この“ぶれない新打法”では、やや飛距離不足に感じたが、大慈弥部長の読み通りに横浜スタジアムをホームとする日本ならばオーバーフェンスには十分にこと足りる。確実性が増すのならば、打点がアップするし、相手バッテリーの配球も変わり筒香が再びキャリアハイの更新に邁進する姿を見ることになるかもしれない。 メジャー移籍については、まだ球団もポスティングを認めるか、どうかの姿勢を明らかにしておらず、筒香もキャンプイン前に日本外国特派員協会で行われた記者会見で、この問題について質問を受けたが、「私自身はメジャーリーガーという夢はありますが、今年は横浜DeNAベイスターズでプレーします。今はそっちのことより、日本で一生懸命チームの勝利のためにプレーすることだけを考えています」と、メジャー移籍話は封印していた。 だが、気になるのは筒香の打力は文句なしだとしても、あの守備力がメジャーで通用するのか、そしてDHの場合でもレギュラーを獲得できるのか、どうか、という点である。 大慈弥部長によると、メジャーのロースターは現在、ピッチャーが13人、野手が12人の構成が基本のため、人数が絞られている野手では複数のポジションを守れる選手が優遇される傾向にあるという。 「レフトの守備もあれで十分。昔は三塁をしていたのだから、一塁の守備はできると思う。レフト、一塁、DHの3つの選択肢があれば、それは高い評価につながるし、ポスティングした場合、メジャーからのオファーは、当然、ありますよ」 タンパリングの問題があるため、大慈弥部長の発言は慎重だったが、もし球団がポスティング移籍を認めた場合、筒香にメジャーからのオファーが殺到する可能性があることを明言した。大谷に続く日本人アーチストのメジャー挑戦への期待が高まるが、その前に悲願のリーグ優勝という大きな使命が残っている。 この日は、京山将弥(20)、飯塚悟史(22)の先発ローテーの4番目、5番目を争う候補がフリー打撃に初登板。昨年2桁勝った東克樹(23)が開幕に間に合いそうにないだけに、ラミレス監督を「飯塚は下半身を鍛えた効果から腕の振りがよくなった。148キロ出ていた。2人は先発候補。競争してもらいたい」と喜ばせた。 ブルペンでは昨年4勝11敗と、3年目のジンクスに泣いた今永昇太(25)が軽快なピッチングを披露していた。 筒香、ソト、宮崎を軸にしたリーグ屈指の強力打線を武器とする、このチームの浮上条件は、昨季、崩壊した投手陣の再整備。筒香が、優勝を置き土産に海を渡るには、彼のバットの爆発と同時に、そこが大きなポイントになる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)