“THEN & NOW” ポップアップミュージアム in チューリッヒで140年の歴史に触れた!【ブライトリング取材レポート】<1日目>
プロジェクトを主導した重要人物へのインタビュー
こうして駆け足でのミュージアムの内覧を終えたあと、運良くジャンフランコ・ジェンティル氏と話すことができた。まず個人的に聞いてみたかったのが、「THEN & NOW」というテーマ。前年末にザ・ビートルズ“最後の新曲”として発表したタイトルに近しいが、これが影響を受けたものかどうしても確認しておきたかったのだ。彼の答えはNO。 「私たちのプロジェクトは長年にわたるもので、テーマもずいぶん前から決まっていました。だから、世界的に注目を集める曲名と近いことに私たちも驚いたぐらい(笑)。今回のTHEN & NOWというテーマは、140周年を記念するのにとても相応しいと思っています。創業した1884年からジュネーブ・ウォッチ・デイズで発表する最新作まで、あらゆる切り口やテーマでブライトリングのことを知ってもらえることでしょう」(ジェンティル氏)
繰り返しになるがブライトリングは2024年で創業140周年。これを記念して1年を通じて様々なトピックスを私たちメディアに提供してくれている。その一環として、今も重要なマイルストーンとなったヘリテージピースの展示会「THE TIME CAPSULE 」を4大陸の世界50都市で実施。日本でも夏に表参道と心斎橋のブティックで行われたので、読者の中にはご覧になった方もいるだろう。驚くのは、チューリッヒのポップアップミュージアムと並行して、世界各地での展示会も引き続き行われていたこと。一体ブライトリングはどれほどの重要なヴィンテージウオッチを所有しているのだろうか。ジェンティル氏に聞いた。 「何世代にもわたりブライトリング家が所有していた特別な時計や、このプロジェクトのために新たに買い付けたものもあります。この数年で200本ほどのヘリテージピースを新たに収集したと思います。今回のポップアップミュージアムで、チューリッヒを訪れる多くの人にブライトリングの豊かな歴史や知られざる物語を紹介したかったので、色々と手を尽くしました。なぜジュネーブ・ウォッチ・デイズが開かれるジュネーブではなく、チューリッヒを選んだのかというと、ここがスイスを代表する都市であることはもちろん、ジュネーブよりもグレンヘンの本社に近いなど、複数の理由があります。いずれは常設のブライトリングミュージアムをチューリッヒに作りたいとも考えていますが、東京と同じようにチューリッヒも広さや立地などの条件が整った物件がないので実現にはまだしばらく時間がかかりそうです」(ジェンティル氏)