AKB48 峯岸みなみ 「いつかは人気が落ちるという不安がある」
アイドルグループ「AKB48」の新作ドキュメンタリー映画「DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?」が、7月4日に封切られた。同作の公開を受けて、「AKB48」の峯岸みなみ(21)に今作の見どころや1期生の目から見るAKB48グループの今を赤裸々に語ってもらった――。 ――今作では過去2回の総選挙や大島優子さんの卒業など、昨年から今年6月までのAKB48グループの激動の1年半をその舞台裏に密着し、膨大な記録映像を駆使して描いている。まずは、劇中でも触れられている先月の「第6回AKB48選抜総選挙」を振り返って率直な感想は? 峯岸 若いメンバーも数多くいて、色々な意味でとても注目されている中で、自分が22位という順位で終わったということについては色々な思いがあるのですが、踏ん張れたかなと。そう思ってしまう自分は、ハードルを下げているみたいで悔しいし、後から考えると「もっとできなかったのかな?」という後悔もありますが、速報が41位だったから、じつは正直に言うとホッとしたという気持ちの方が大きかったですね。 ――今回の総選挙で渡辺麻友さんが悲願の1位に輝いたことについては? 峯岸 AKB48グループとして、とても良いことだ、と思いました。つまり、王道というか、アイドルであるということに真摯に向き合って、努力しているメンバーが1位をとることでファンの方も安心して応援してくれるんじゃないかなと。昨年1位をとったさっしー(=「HKT48」の指原莉乃)はすごく面白い存在だし、メディアに向けての発信力も強いし、「恋するフォーチュンクッキー」という曲でグループを1年間盛り上げたわけだから、そういう意味ではインパクトのあるセンターだったと思うのですが、今回、まゆゆが1位を頂いたことは、それはまた違う意味を持つことになっていくんじゃないかなと。私が言うのもなんですけど(笑) ――その一方で先月9日には“エース”の大島さんがグループを卒業した。峯岸さんにとって、ともに「AKB48」を初期から支えてきた大島さんとはどんな存在だった? 峯岸 すごくエネルギッシュな人だと思います。総選挙の日も、(開票イベントの前の1部として)コンサートがあったんですけど、優子は出演していなかったんです。当日はスゴい大雨で、お客さんもパフォーマンスする私たちもなかなか辛い状況だったのですが、最後のアンコールの「前しか向かねえ」の時に優子が出て来て、「やるぞーっ!」という一声で、会場の雰囲気がパッと明るくなって。やはりスターというのは、その人がいるだけで周囲が明るくなる存在なんだなと。その優子が卒業するということには、さみしさとちょっとした心細さも感じました。 ――総選挙の開票イベントには悪天候の中、7万人もの観客が集まった。1期生の峯岸さんも出演した05年12月の「AKB48」のデビュー公演の時の一般観客数はわずか7人、それが約8年半で1万倍に増えたわけだが、初期メンバーとして感慨深いものもあるのでは? 峯岸 そうですね。自分たちが想像していなかった景色が目の前にあって、「AKB48」というグループが信じられないくらい大きなものになったと実感しました。それはすごくうれしいことでもあるけど、一方で、それに伴って「あのころならこんなことは起こり得なかったかもしれない」というような悲しい出来事もあって。うれしいはずなのに、たまにさみしい気持ちになったりもします。 ――喜びばかりではないと? 峯岸 “アイドル戦国時代”と言われている中で、今は恵まれている立場かもしれないですけど、もう3~4年くらい前から「いつかは人気が落ちる」という不安は、メンバーみんなの頭の中にあるから……。