AKB48 峯岸みなみ 「いつかは人気が落ちるという不安がある」
――今作ではグループ間やチーム間のメンバーをシャッフルする「組閣」についても描かれている。峯岸さんも昨年8月に「チーム4」のキャプテンに就任。若手メンバーを引っ張り、今年4月に開催された「AKB48リクエストアワーセットリストベスト200 2014」では「チーム4」の楽曲「清純フィロソフィー」が見事1位に輝いた。昨年11月の21歳の誕生日にはメンバー一人ひとりへの思いを綴るなど、後輩メンバーに対する強い愛情が感じられるが? 峯岸 私は、「AKB48」にいる自分のアピールポイントや個性って何だろう、ってずっと考えているんです。ともちん(=卒業生の板野友美)とか、麻里子(=卒業生の篠田麻里子)とか、陽菜(=小嶋陽菜)とかだったらファッションだったり、女の子が好きなアイドルとして貢献しているし、たかみな(=高橋みなみ)は総監督をやったりしていて。みんながそれぞれ自分の得意なことで「AKB48」を盛り立てている中で、「自分にできることは何だろう?」と。「AKB48」にここまで在籍させてもらった以上、やはり自分も「AKB48」に何か貢献しなくちゃいけないなと思った時、メンバーみんなの良さを引き出せたら、そういうことができるはずの自分なら、ここにいる意味があるんじゃないか、存在価値が見出せるんじゃないか、と。若いメンバーのキャラクターが活きるトークをしたり、会話の流れを作ったり……。「チーム4」のキャプテンになって、とくにそのことを意識し始めました。 ――キャプテンに就任したことは大きかった? 峯岸 大きかったですね。キャプテンって、チームを良くすることがその役割の一つだと思うんです。自分だけが良くてもダメだし、チームの中で一人ひとりの個性がはっきりと分かった方がいいですし。「このコはどんなキャラクターを出していけば良いのかな?」とか、「今どういう気持ちなのかな?」とか、色々と考えて、今まで以上に周りを見るようになりました。もうなんか、気持ち的にはお母さんみたいになっちゃって(笑) 逆に、一人のアイドルとしての自分が薄くなっていくんじゃないか、と思う時もあるんですけどね。だからたぶん、私のファンの方は物足りないと思っているんじゃないかな。「AKB48」に貢献しようという思いばかりで、このまま自分を出せなかったら、という葛藤もあります。 ――峯岸さんといえば、「チーム4」のキャプテンになる以前からトーク力を活かして他のメンバーを上手にイジッたり、ツッコんだりしてバラエティー番組などで盛り上げていた印象だが? 峯岸 自分の中で可愛らしさとか、アイドル特有の秀でるものが途中から見つけられなくなって。バラエティー番組でたくさん話をしているうちにある日、「歌番組だと3列目だけど、バラエティー番組だと何故か一列目に座らせてもらえる」とか「司会者の方によく話を振ってもらえる」ということに気づいて、こういうアピールの仕方もあるんだ、と。そうこうするうちに、たくさんしゃべれるようになって、結果としてそういうイメージになったという感じですかね(笑) ――元々、バラエティー番組には興味があった? 峯岸 王道のアイドルを目指すとか、バラエティータレントを目指すとか、そういう概念もなく13歳の時に「AKB48」に入って。考える余裕もないまま、ひたすら夢に向かってやれることをやってきたという感じです。私は「このメンバーにこういう風に話を振ったら、こう返って来てウケるんじゃないかな?」とか、話の流れを組み立てていくのが好きなんです。自分の経験からいえば、何もせずにいるよりは、自分が得意なことや、これは他のメンバーにはないかも?と思ったことは、どんどん発信し続けた方が良いと思います。それが自分のキャラクターになったり、強みになったりもするし、そうしていくことで、秋元(康)先生の目に留まって、それがキッカケになることもあるから。頑張り続けたことは絶対に報われると思います。