麻原崇拝は今も存在? 国の遺骨引き渡し拒否に森達也氏「不安や恐怖あおるだけ」 オウム真理教が残した影響は
オウム真理教そのものは解散命令が出され、現在は存在しない。しかし後継とされる3団体が、いまも公安調査庁の監視対象となっている。主流派の「Aleph(アレフ)」は麻原元死刑囚への絶対的な帰依を維持し、子ども向けの教材で未成年への指導もしている。主流派から分派した「山田らの集団」は、Alephとは距離を取りつつ、麻原元死刑囚への絶対的な帰依を示す。上祐派の「ひかりの輪」は、表向きはオウムとの違いを装う。3団体合計で、構成員はロシアを含めて約1650人、施設は15都道府県に30カ所の規模となっている。
森氏は「セキュリティ感度の高まりが、集団化を生んだ。同質でまとまりたい気持ちが強まり、異物の排除や阻害につながった。集団化が進むと、強い指導者が欲しくなる。プーチンやトランプの支持率が上がるのは、世界中で集団化が進んでいるからだ」と指摘する。こうした傾向は2001年以降に世界へ広がったとして、「日本は世界に先駆けて、集団化が始まった。そのきっかけであるオウムは、きちんと解明すべきだ」と語った。(『ABEMA Prime』より)