義母の家で付着する「白い粉」の謎。「最近お風呂入ってないんじゃない?ちょっと臭うかも」。入浴拒否は認知症の初期症状?
綺麗好きでお風呂好きなのに、お風呂に入ってない? なんで?
私が理解に苦しんでいると、「もしかして、最近お風呂に入ってないんじゃない? 臭うんだよね」と直球で勝負する夫(汗)。 「なに言ってるの! 入ってるわよ!」といらつきながら答えるお義母さん。しかし、(前回の記事でもお話ししましたが)お義母さんは認知症の初期症状で臭嗅覚障害があり、臭いがほとんど分からなくなっています。夫も次の瞬間それを思い出したのか、急に申し訳なさそうに「今からお風呂沸かすから、ゆっくり入りなよ……」と浴室へ向かいました。
「1ミリも減っていないシャンプー」が語る事実
夫が浴槽を洗っている間も、お義母さんのイライラが収まる様子はありません。確かに実の息子から(嫁もいる前で)「臭い!」などと言われたら、相当傷つくハズ。少しするとキッチンへ行き、ものすごい勢いで排水溝の掃除を始めていました。(めちゃ、怒ってる!) その間、私もカーペットや床の「白い粉」を掃除しながら、それぞれに時間を過ごしていましたが……。結局、「お風呂はあとで入るから大丈夫よ」と、半ば追い返される形で家を出ることになりました。 私:「あんなにお風呂好きだったのに、どうしたんだろう。体調でも悪いのかな?」 夫:「しっかりご飯も食べてるようだし、血圧手帳も見たけど正常だったよ」 私:「確かに、顔色は良さそうだった。とにかく、何とかしないとねぇ……」 翌日、夕飯のおかずを届けるためにお義母さんを訪ねると、「あら、いらっしゃい~!」とご機嫌な様子。ひとまず安堵し、お手洗いに行きながら浴室をそっと覗いてみると……。 「お湯が張ったまま! 昨日と景色が同じなんですけど……」 洗い桶や椅子、ボディタオルの乱れは一切なく、お義母さんがお風呂に入っていないことは、一目瞭然でした。 私:「お、お義母さ~ん、昨夜、あれからお風呂に入らなかったんですね~?」 義母:「ううん、入ったわよ」(キリッ) 昨日のイライラモードが復活しそうな気配がしたので、それ以上は触れず、あとは夫に任せようと早めに帰路に就きました。 それから数日後、さすがに浴槽のお湯はなくなっていましたが、新しく購入したボディソープやシャンプーが1ミリも減る様子はなく……。困り果てた私は、介護ヘルパーの資格を持つ叔母に相談することにしました。 叔母曰く、どうやらお義母さんが入浴を拒否するのは、認知症の症状が影響しているようなのです。しかしその理由は個人によって異なるため、憶測で判断したり、無理やり入らせようとしたりするのは逆効果とのこと。まずは「なぜお風呂に入らないのか?」の理由を確かめる必要がある、でも焦りは禁物! というアドバイスでした。
前編記事では、「義母の入浴していない事実が発覚するまで」の経緯をお伝えしました。続く後編では『「認知症」の影響か?ゆっくりと本音を探ってついに判明。義母がお風呂に入らなかった驚きの理由とは』についてお伝えします。