【ラランド・サーヤ】モヤモヤすることを言われたら…仲のいい友達でも「乗らない、笑わない、突っ込んでお笑いにしない 」
大学在学中にニシダさんと『ラランド』を結成。新卒で広告代理店に就職し、会社員と芸人の二足の草鞋で活動を始めたサーヤさん。大手事務所には所属せず、2021年に自らを代表取締役とする個人事務所を設立。 今や多方面で才能を発揮し、同業者からも一目置かれる存在ですが、デビュー当時はその異色の経歴を理由に色眼鏡で見られることも多く、心細さを感じていたそう。今回は、そんなサーヤさんに偏見や差別発言など、モヤる人への対処法を教えてもらいました。 「同調しない、笑わない、つっこまない」ラランド・サーヤに聞くモヤる発言への対処法
乗らない、笑わない、突っ込んでお笑いにしない
―価値観がアップデートされていないような人や仕事とどう関わっていけばいいと思いますか? 関わらないのが一番! 私の場合、もう“女芸人”とかでカテゴライズされた仕事のオファーは断るようになったし、やりたいことができるお仕事を自分で選べるようになったので、そういう人たちとなるべく関わらないようにしています。 普段のコミュニケーションでは、同調しないこと。たとえ先輩でも、どう考えてもおかしいことを言っていたら、“乗らない”、“笑わない”、“突っ込んでお笑いにしない”ようにしています。一回、え?って怪訝な顔をして、シーンとさせて終わらせています。「そんなこと言うの、やめた方がいいですよぉ~!(キャピ)」とかではなく本気で「ん?」って顔をするようにしています。
ーそれは、自分以外の人が差別的発言やハラスメントを受けている場面に遭遇した時もでしょうか?
自分の友達が誰かに差別的なことを言われていたら、自分が言われた時より発言者に対してめっちゃ注意すると思います。私は、本人に直接言えるタイプなので、「言わないでよ、そーいうこと!」とか。 あとは、仲の良い友達がもし誰かにそんな発言をしていても、本当にその人が“寒い”っていう空気にします。調子に乗るから、ノリにしない。「え、寒」「今の発言、ヤバくない?」って。“寒い”ことにした方が、その人のこれからの言動は制限できる気がします。それが一番効果的なんじゃないでしょうか。 職場の場合は、私だったら相談窓口とか、ちゃんとしたルートを使って抗議すると思います。その場でどうにかしようにも、相手が上司とか権力がある人だとしたら、結局その人がジャッジするじゃないですか。だから、その人を飛び越えた窓口や違う方法を使うのがいいと思います。 ―サーヤさんが話してくれたのって、“アクティブバイスタンダー(行動する第三者)”という、第三者が介入する行動の一つなんです。差別やハラスメントを減らすために非常に効果的な方法と言われています。 へえ、そういう風に言うんですね。いいですね! 私はその場で直接介入するタイプかな。なんなら、自分のことより言いやすい気がします。 ●PROFILE サーヤ(ラランド) 1995年生まれ。東京都出身。大学在学中、お笑いサークルで出会ったニシダさんと『ラランド』を結成。2019年の『M-1グランプリ』にて、アマチュアながら準決勝に進出。2021年、自身が社長を務める個人事務所、株式会社レモンジャムを設立する。 2022年からは川谷絵音らと『礼賛』としてバンド活動を始め、作詞作曲とボーカルを務める。 ------------ Photos:Tami Kanamori Styling:Chisaki Goya Interview&Text:Yumiko Ito
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