ワーママへの''過剰な配慮''が、ママ社員の退職理由に⁉︎ マミートラック解消に向け企業が見直すべきこと
浜田 昭和型の管理職は、上意下達のコミュニケーションに偏りがちですが、傾聴力や共感力がなければメンバーの内発的動機を引き出すことはできません。けれど多くの企業はなかなか従来の管理職像から抜け出せていない。それは推薦するときに自分と似たタイプを推薦して、再生産されてしまうからなんです。 そこでリクルートは、管理職の要件をシンプルに定義し直したのですが、結果、女性の管理職候補者が倍増したんです。男性も、これまでとは違うタイプの人が推薦で上がってくるようになったそうです。
稲田 どんな要件を加えて定義し直したのか、気になります。浜田さんのお話も踏まえて思うのが、今、管理職に求められているのは対話力なんだなと。「自分の背中を見ろ」ではなく、「あなたは何を考えている? どうしたい?」と投げかける、質問力と言い換えてもいいかもしれない。それができるかできないかで、ワーママも含め、下の世代が引き上げられるかどうかが如実に変わってくると思います。
取材・文 : 小山内彩希 撮影 : 飯本貴子 取材・編集 : 大川卓也