元TBS記者の山口敬之氏が会見(全文1)「Black Box」は全てうそか妄想
ジャーナリストの伊藤詩織さんが性暴力被害を訴えた裁判で、東京地裁から慰謝料など330万円の賠償を命じられた元TBS記者の山口敬之氏が、19日午後から日本外国特派員協会(東京・千代田区)で記者会見を開いた。 【動画】性暴力被害訴訟で賠償命令 元TBS記者の山口敬之氏が会見 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「性暴力被害訴訟で賠償命令 元TBS記者の山口敬之氏が会見(2019年12月19日)」に対応しております。 ◇ ◇
医師のカルテの記載内容と矛盾
司会:山口さん、よろしくお願いします。 山口:(英語)。それで今日、日本の方もたくさんいらっしゃるんですが、外国特派員協会の記者会見ということで、冒頭の発言は英語でさせていただきます。もし日本語で質問いただいたら、日本語でお答えしても構いませんので、取りあえずは英語でしゃべることをご了解ください。(英語) 司会:北口先生、お願いします。(英語) 北口:弁護士の北口です、よろしくお願いします。昨日の判決は誤っている。山口さんは絶対にレイプ犯ではない。理由は非常に簡単です。伊藤詩織さんが『Black Box』で書いていることは、彼女が受診した複数の医師のカルテの記載内容とまったく矛盾している。 例えば伊藤さんは事件直後に受診した精神科の医師に、当日の記憶はまったく残っていないと述べて、それがカルテに記載されている。当事者本人、患者本人が記憶していない出来事を彼女がどうしてそのあと『Black Box』に書かれているように、あんなレイプ犯罪を生々しく、具体的に書くことができましょうか。人間は忘れたことを思い出すことはできません。ですから私は彼女が『Black Box』に書いたことは全てうそか妄想であると考え、そのことを裁判で主張しました。 それでは昨日受けた判決を私が読んだ上で、山口さんの弁護士として、法律家としての立場から、私の意見を述べさせていただきたい。判決の一番の根本的な問題は、伊藤さんの供述と山口さんの供述の信頼性を比較して、全面的に伊藤さんの供述が正しいと判断されてしまっていることにある。ここには2つの大きな問題があると思う。