社会保険は欠勤続きでも適用される? 同僚が会社を休みがちで心配です。
欠勤が多いと業務に支障が出るだけでなく、「社会保険の適用が外されるのではないか」と不安に感じる人もいるでしょう。病気やけが、家族の介護などやむを得ない事情で欠勤が続いてしまう可能性は誰でもあります。 本記事では、欠勤が多い場合は社会保険が適用されるのか解説します。欠勤が多く業務に支障が出ている場合の対処法も紹介しますので、参考にしてください。
社会保険への加入は労働契約に基づいて決まる
社会保険への加入は、入社時に労働者と会社との間で交わした労働契約に基づいて決められます。正社員として法人が雇用する場合、従業員数に関わらず社会保険の加入が義務づけられています。従業員が1人でも社会保険に加入しなければなりません。 従業員が101名以上所属している会社とパートやアルバイトとして労働契約を結んだ場合、以下の条件を満たしている人は加入が義務づけられています。 ●週の所定労働時間が20時間以上30時間未満 ●所定内賃金が月額8万8000円以上である ●2ヶ月を超える雇用の見込みがある ●学生ではない なお、2024年10月より51人以上の従業員がいる法人に加入範囲が拡大されます。したがって、「欠勤が多い」だけでは社会保険の加入が外されることはありません。
同僚の欠勤が続いて業務に支障が出ている場合は?
急なけがや病気、家族の看護・介護などで欠勤をする可能性は誰でもあります。しかし、たびたび急に欠勤したり、長期欠勤が続いたりすると業務に支障が出る可能性もあるでしょう。 同僚に欠勤が続いている理由は尋ねにくいかもしれませんが、業務に支障が出ているなら何らかの対処が必要です。欠勤している従業員以外で頑張って業務を回せても、やがて無理が出て破綻する恐れがあります。 ■上司へ業務に支障が出ていると相談する 同僚が欠勤を続けていて業務に支障が出ている場合、まずは上司に相談してください。欠勤の理由はさまざまです。家族の介護・看護、病気の悪化、けがなど本人の努力では改善できない理由もあるでしょう。しかし、欠勤は労働契約違反にもあたります。 まずは、上司と欠勤が多い従業員との間で話し合いをする場を設けてもらいましょう。そのうえで、いつまで欠勤が多い状態が続くのか、会社側で対応ができる部分があるのかといった話し合いを行います。 「現在は欠勤が多いが、1ヶ月後には改善できる」といった返事が聞ければ、同僚も安心です。また、会社が本人に休職を勧める、欠勤が多い間は応援人員を配置するなどの対処を行ってくれれば、安心して働けます。 ■必要ならば人事担当者から当事者へ話をしてもらう 本人の勤務態度が悪く改善する様子を見せなかったり、休職をはじめとする会社の提案を受け入れなかったりする場合は、人事担当者と当事者の話し合いが必要なこともあります。この判断は、上司が行ってくれるはずです。 なお、人事担当者や経営者の判断で労働契約の条件が変わり、社会保険への加入義務がなくなれば、社会保険の適用から外れる場合もあります。