“成功率90%”修理人 “捨てずに直す国”タイからSOS「夢の野外映画」映写機を修理
どんなレトロな家電でも修理成功率90%を誇る家電修理の達人・今井和美さん(65)。番組が追跡し続け6年。今回、修理文化が根付くタイへ。依頼の品はタイの修理の達人がさじを投げた野外映画に使う“フィルム映写機”。果たして今井さんは直すことができるのか…。 【画像】「謎の機械」ベテランも初見…業務用フィルム映写機 「部品がない」レトロオーディオ機器
■成功率90% 家電修理人 海外へ
見たこともない家電でも、修理成功率90%を誇る達人・今井和美さん。番組が全国から舞い込む難題を解決する今井さんの姿を追い続け6年。ついに今回、海外からのSOSに応えることに! 今井さん 「タイです。私によく似た人がたくさん歩いております」 今井さんがやってきたのは、日本からおよそ4300キロ離れた世界有数の親日国・タイです。 到着早々、日本ではお目にかかれない光景に今井さんが驚くことに…。 今井さん 「(修理を)露店でやっているのがスゴイね」 首都バンコク市内の道路脇に立ち並んでいるのは、なんと家電製品を修理する屋台です。およそ250メートルの通りに、20軒以上が軒を連ねています。 屋台の修理人 「(修理を)20年以上やっている」 今井さん 「扇風機専門?」 屋台の修理人 「大体そう」 今井さん 「メーカーのサービスマンに見せてあげたいね。一生懸命直しているところ。日本だったら『買え買え』うるさい」 家電は買い替えるよりも、修理して使い続けるモノという考えが根付いているといいます。 修理屋の客 「完全に壊れるまでは直して使い続ける。父は私が小さい頃に買った冷蔵庫をいまだに使っている」
■切実なSOS 直せる?“ナゾの巨大装置”
今回、そんなタイから今井さんの元にある切実なSOSが舞い込んだんです。 向かったのは、バンコク中心部から車でおよそ1時間半。のどかな田園風景が広がる郊外の町。そこで今井さんを待っていたのは、今井さんの背丈よりも大きな機械。20年以上前に中古で購入したアメリカ製のフィルム映写機です。 今井さん 「へへ、謎の機械だね」 依頼人 ブライトさん(46) 「野外映画をタイの人たちのために始めた。娯楽が少ないからね」 修理を依頼したブライトさんは、映画好きが高じ「野外映画」を運営していると言います。全国を巡り各地の公園やイベント会場に出張し、年間200本を上映。年間の平均気温が29℃というタイならでは。季節を問わず屋外で楽しめる娯楽として親しまれてきました。 ところが、半年ほど前、突然の故障。 ブライトさん 「タイの修理の専門家に聞いても原因が分からない。借金をしてこの仕事を始めた。車も何もかも売った。ここまでくるのに苦労した」 途方に暮れていたところ、今井さんの存在を知り修理を依頼しました。ただ、番組とともにタイに渡った今井さんですが…。 通訳 「こういう映写機直したことありますか?」 今井さん 「ないない、見たこともない」 通訳 「初めて?」 今井さん 「全然。謎の機械だね」 果たして、ブライトさんたちの期待に応えることはできるのでしょうか…。