SB石川がFA権行使表明! 移籍した補償不要”年俸Cランク”選手の現在は?
8日、ソフトバンクの石川 柊太投手(総合工科―創価大)が国内FA権の行使を表明した。今シーズンは先発、中継ぎとして7勝2敗、防御率2.56の好成績を残し、リーグ優勝に貢献。推定年俸は1億2000万円で、人的・金銭ともに補償が発生しないCランクのため、争奪戦が予想されている。 【一覧】2019年ソフトバンクのドラフト指名選手と現在地 直近5年間を見てもCランクの選手がFA移籍した例は少なくない。 昨年オフには山崎 福也投手(日大三)がオリックスから日本ハムに移籍している。23年に自己最多となる11勝をあげてリーグ3連覇に貢献。オフにFA権を行使すると6球団が獲得に動いたが、日本ハムと4年10億円の大型契約を結んでいる。今季も先発ローテーションとして10勝をあげ、史上8人目となるFA移籍1年目で2桁勝利を達成するなど、期待通りの活躍でリーグ2位の原動力となった。 22年には伏見 寅威捕手(東海大四=現・東海大札幌―東海大)が山崎同様にオリックスから日ハムに移籍している。22年にチーム最多75試合の出場でリーグ連覇と日本一を経験。翌年に地元・北海道を新天地に選ぶと、捕手としてチーム最多の89球試合に出場し、巧みなリードで投手陣を率いた。しかし、打撃では打率.201と苦しみ、今季は田宮 裕涼捕手(成田)の台頭で出場機会は減らしている。 同年にDeNAからソフトバンクに移籍した嶺井 博希捕手(沖縄尚学―亜細亜大)も甲斐 拓也捕手(楊志館)の控えながら、移籍1年目に44試合に出場で打率.260、今季は4試合の出場にとどまっていた。今オフは甲斐の去就次第で正捕手の座が空くこととなる。若手との競争にはなるが、DeNA時代に正捕手争いを演じた経験値は大きな強みとなるだろう。 20年にFA権を行使した元DeNAの井納 翔一投手(木更津総合―上武大―NTT東日本)は苦しんだ。ヤクルトと巨人が名乗りを上げると、2年2億円で巨人へ移籍。しかし、初年度は5登板と期待通りの活躍とはいかず、翌年は中継ぎも挑戦したが7登板に終わって戦力外となった。 また、19年には代走や守備固めで存在感を見せていた福田 秀平外野手(多摩大聖ヶ丘)がソフトバンクからFA移籍を表明。6球団の競合の末、4年6億円の契約でロッテへと場所を移したが、初年度に受けた死球で右肩甲骨を骨折するなど不運も重なった。昨年オフに戦力外通告を受けると、今季はくふうハヤテベンチャーズ静岡でプレー。8月には引退を発表し、18年の現役生活に別れを告げている。