島根原発再稼働、電力の安定供給に恩恵 トラブルなしの運用不可欠
ただ電力の広域連携にも落とし穴が存在する。今年11月に四国で発生した停電は、連系線の運用で関電と四国電の間に伝達ミスがあったことが原因だった。経済産業省に提出された報告書では、単純な言葉の意味の取り違えが停電につながったことが明らかになった。
初歩的なミスは原発でも起きている。女川2号機は再稼働してすぐに中性子を計測する機器が動かなくなるトラブルが発生して原子炉を停止する事態となった。検出器のケーブルが通る管がナットの緩みによって外れたことが原因だった。
島根原発の再稼働は連系線が結ばれる西日本エリア全体の安定供給に大きく寄与する。トラブルなく運用し信頼を確保することが欠かせない。(桑島浩任)